支援物資のミスマッチを防ぐには…「募金」
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「支援物資のミスマッチ 防ぐには?」。ヤフーで社会貢献事業本部長などを務める妹尾正仁氏に話を聞いた。
今回の西日本豪雨では、岡山県倉敷市は発生直後から個人からの支援物資の受け入れを休止している。小口で様々なものがまざった物資が届けられると、仕分けなどに手間や時間がかかり、かえって避難所に物資を届けるのが遅くなるためだという。
ネット上ではこんな意見が見られた。
「勝手に送ったら仕分けが大変」
「ニーズにあった支援を」
「コンビニでの募金でも助けになる」
――妹尾さんは、西日本豪雨でヤフーとしての支援活動の陣頭指揮をとられましたが、こうしたミスマッチをどうすれば防げるのでしょうか?
企業としてはそういったミスマッチを防ぐ取り組みとしてSEMA(シーマ)というマッチングの仕組みを立ち上げました。
しかし個人の方に関しては「募金はうれしい」です。
やはり、どうしてもミスマッチが生じてしまいますので、何か協力したいというときには、できるだけ募金のカタチで送っていただくのがいいと思います。
例えば、出産祝いでどういうものを贈ったらいいのかな、ベビーベッドが2つ重なってしまったら嫌だなとかあると思います。ですので、できるだけお金で応援していただくのがいいのかなと思います。
もうひとつの理由が、現地では必要な物が日々変わっていってしまうんです。例えば、報道を見てこれが必要だと送って、2日後に届いたときには、もう必要がなくなっているかもしれない。しかし、お金であれば、そのときに必要な物を買うことができます。
少し冷たいように聞こえるかもしれませんが、やはり有事であるからこそ、色々な物に変えられるお金の必要性が高いと支援活動をしていて思います。
【the SOCIAL opinionsより】