亡き母を宇宙に散骨 ロケットで宇宙葬
亡くなった家族などの遺灰を、宇宙空間に散骨するサービスがあります。宇宙空間に遺灰を運ぶのはロケットです。一体どんな人が宇宙葬を行うのでしょうか?
アメリカ・ニューメキシコ州で打ち上げられたロケットの先端には、日本人女性の遺灰が搭載されていました。発射場では、お別れの言葉が読みあげられました。
「旅行好きのお母さんに宇宙旅行をプレゼントします。行ってらっしゃい!」
2015年、80歳で亡くなった尾立壽美子さん。出張で世界を飛び回っていた息子さんを羨ましがっていました。そこで、究極の旅行として“宇宙葬”をプレゼントしたのです。
遺灰は、直径が1円玉ほどの大きさのカプセルに納められます。その遺灰をロケットに載せて宇宙空間に打ち上げ、散骨するのが宇宙葬です。
打ち上げられたロケットは、空になった燃料タンクを切り離しながら宇宙空間を目指し、最終的に遺灰の入ったカプセルは大気圏に再突入して、燃え尽きます。
これまで5人の日本人の遺灰が宇宙に行きました。このサービスを提供している銀河ステージの佐野さんが、どんな人が宇宙葬を行うのかを教えてくれました。
「一般的な家庭の方々のお申し込みが多いです。女性の方に多いのが、旅行が好きな方で本人が最後に宇宙旅行に行きたかった」
価格は遺灰1グラムで48万6000円です。年に1回行われる宇宙葬ですが、アメリカ国内の事情で打ち上げ延期になることがあります。その場合は、優先的に翌年の打ち上げに参加できます。
【the SOCIAL futureより】