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“線路走るトラック”の怪…どんな役目が?

2018年12月19日 16:02
“線路走るトラック”の怪…どんな役目が?

原宿駅付近で撮影された動画――トラックのような車両が線路を走る映像が話題になっています。

宙を浮いているようにスーッと移動、タイヤは回転していません。これは軌陸車(きりくしゃ)という乗り物。鉄道工事に使用される特別な車両です。道路も線路も走ることができます。終電後に稼働することが多いため、昼間の作業風景が見られるのはまれです。

線路を走行できるようにするには、まずは道路から線路上に移動。転車台を地面に張り出して、車体を持ち上げてから、人の手で押して線路に沿うようにターン。位置を調整しつつ前輪と後輪をおろします。転車台をもとにもどし車体を着地させ鉄輪を線路にオン。これで線路を走行できる状態になります。

スピードは時速30キロまで出すことが可能。6人乗りの軌陸車は、資材も人も運べます。運転席は通常のトラックと大きな違いはありません。

しかし、横に設置されているタッチパネルはカーナビではなく、線路上で運転するための装置です。前進のボタンをタッチしてから、アクセルを踏むと走り出します。線路を走るのでハンドル操作で曲がることはありません。

とまるときはブレーキ、後進もできます。車と違いUターンできないので、後進も頻繁に行われます。用途によって車種はさまざま。トンネルの修繕などで活躍する高所作業車やショベルカータイプなども。その利便性から普及がすすむ軌陸車。軌陸車の製造販売やレンタルを行っている軌陸車テックの矢倉さんによると――

「踏切から(線路に)入れることが一番の利点」「最近ホームドアをよく設置していますが、線路からでないと持っていけないので軌陸車を使う」「今ではもう一般的に使われ(鉄道工事に)欠かせないものになった」


【the SOCIAL viewより】