羊毛フェルトで本物そっくり猫 作家の思い
本物そっくりな猫を、羊毛フェルトで作る女性作家がいる。彼女が作る猫は、死別した猫の飼い主から依頼を受けたものだ。制作時の思いを語ってくれた。
羊毛を針で刺し続け、繊維を絡めて作る羊毛フェルト。羊毛フェルト作家のわくねこさんは、約3年前から猫の胸像を制作している。Web上で発表すると反響を呼び、猫の飼い主から制作依頼が舞い込むようになった。特に飼い猫と死別した人からのオーダーが多いという。
わくねこさん「愛情が深いほど、それに比例して悲しみも深いと思う。ペットロスは想像を絶する苦しみだと思う。その思いを癒やすまでいかなくても、飼い主が話しかけられる存在になれたらいいという気持ちで作っています」
わくねこさんは胸像を作る時、必ず飼い主に猫との思い出を聞き、その上でできる限りの写真を集め、猫がどんな気持ちで飼い主と生きたかを想像して制作に挑んでいた。その期間は短くて1か月、長くて半年におよぶという。
わくねこさん自身も保護施設から引き取った3匹の猫を飼う愛猫家だ。現在はオーダー制作だけでなく、保護猫をモデルにした胸像を作り始めている。
わくねこさん「尊い存在だと思う保護猫ちゃんを制作しながら、飼い主を待っている猫がたくさんいるということを、ひとりでも多くの人に伝えられたらという気持ちで今この作品に全力を尽くしたい」
【the SOCIAL lifeより】