食品ロス防ぐには…「熊本の大津さん」
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「食品ロス どう防ぐ?」。罠猟師の菅田悠介氏に聞いた。
消費者庁が3000人に行った意識調査によると、食品ロス問題について「知っている」と答えたのは74.5%だった。一方で、食品ロスを意識して、スーパーやコンビニで「賞味期限の近い商品を購入することがあるか」という質問に対し、「ある」と答えたのは46.2%にとどまった。
食品ロスについて、ネット上ではこんな意見が見られた。
「まずは我が家から改善しなければ」
「食品ロスは本気で減らさないとヤバイ」
「しっかり考えて買わないと」
――この話題について菅田さんにフリップを書いていただきました。
「熊本の大津さん」です。
僕がすごくお世話になっている熊本の米農家さんです。慶応大学を卒業してドイツの大学院にいってから、熊本に戻って、夫の方も慶応卒で、熊本で一緒に就農している方です。
友だちとかが米粒を残していると、この大津さんが思い浮かぶんですよね。自分としては、米にすごく当事者意識みたいなものを持つようになりました。食べ物に対して多くの人が当事者意識をいま持てなくなってしまったから、食品ロスについては知っているけど、身近な問題として感じられない、具体的な活動とか対策をやっていないのかなという思いが自分にはあります。
例えば「熊本の大津さん」のような感じで知り合いの農家さんとか知り合いの猟師さん、漁師さんとかが1人いるだけで食べ物に対しての見方とかが変わると思います。
――その人の顔が浮かべば、残すわけにはいかないという気持ちになるわけですね。
そうですね。そういった意味で必要だと思うんですよね。いま、東京に人が集まりすぎていて、田舎の人たちと深く関わりを持っている人というのがあまりいないんじゃないかなという思いがあります。そういう農家さんとかと仲良くなれる機会が自分でも作れたらいいなということで「罠オーナー制度」とか、農家さんと一緒に遊んだりするような機会をつくったり、色々やっているという感じです。
――菅田さんが動画であげているもので印象に残っているものがありまして「フライドチキンが100円で買える世の中がおかしいと思わなきゃダメだ」とおっしゃっていましたよね。
フライドチキンってどうやってできているのか、この現状を一度、知ると、肉というのは、こんなに時間や手間をかけないとできないのかと実感すると思います。それを知っているか知らないかで、世の中の見え方が全然、違ってくると思います。食べ物というのは当たり前に思っているものだけど、その裏側について知ってみる、その機会というものを、自分としても提供できたらいいなと考えています。
【the SOCIAL opinionsより】