「公示地価」発表、全国的に上昇 上昇率トップは北海道・北広島市、下落率は大阪の道頓堀
土地取引の目安となる全国の公示地価が発表されました。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ去年に比べて全国的に上昇に転じていて、経済活動復活への期待感が影響を与えたとみられています。
国土交通省によりますと、今年1月1日時点の地価で上昇率が最も高かったのは北海道・北広島市で、去年より住宅地で26%、商業地で19.6%上回りました。北広島市は人口集中が進む札幌市に隣接した都市で、札幌市に比べて割安感がある上、新たな駅ができる予定があるなど、住宅需要が広がり、上昇したということです。
札幌市周辺は同様の理由で上昇したところが多く、住宅地の上昇率トップ100のうち9割近くを北海道の都市がしめるという異例の事態となっています。
一方、商業地で最も下落率が高かったのは大阪市の道頓堀で、マイナス15.5%でした。インバウンド需要が回復していないことが要因で、下落率のトップ10のうち道頓堀、心斎橋、難波など8つを大阪市がしめています。
また、全国で最も地価が高かったのは、16年連続、東京・銀座の「山野楽器銀座本店」で、1平方メートルあたり5300万円でした。
新型コロナの影響で下落に転じた去年に比べて全国平均はプラスになっていますが、コロナ前の水準には回復できていません。