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大学病院の医師“働き方”調査結果公表

2023年4月18日 20:52
大学病院の医師“働き方”調査結果公表

医師にも労働基準法に基づく時間外労働の上限が適用されるのを前に大学病院における医師の働き方に関する調査結果が公表されました。

この調査は、来年4月から労働基準法などに基づく時間外労働時間の上限が勤務医にも適用されることを受け、全国の81の国公私立の大学病院や医師を対象にアンケート形式で行われたものです。

大学病院で働く医師は診察のほかに医学部生などに対する教育業務や最先端医療の研究業務なども担っていて、今回の調査では労働時間の状況に加え、教育・研究にあてる時間などについて尋ねています。

調査によりますと、大学病院で働く医師のうちおよそ1万5000人が、来年度、時間外労働の上限となる年間960時間を超える見込みだということです。

また、一週間の総労働時間に占める、研究時間について尋ねた項目では、教育・研究業務の主力を担うべき助教のおよそ半数が研究時間を1~5時間と回答したほか、およそ15%は0時間と回答したということです。

労働時間の上限が適用されることによる「教育」や「研究」への影響について、「影響がある・ややある」と回答した割合はおよそ60%にのぼりました。

調査を実施した担当者は大学病院の医師が診察・教育・研究の業務にあたりながら働き方改革を進めるためには、「業務効率化のほかに、スタッフの増員や業務の移管などの検討が必要」と話しました。