不登校生徒の居場所 フリースクールの現場
様々な事情で不登校になった子どもたちが通うフリースクールがある。子どもたちにとって、どんな居場所なのか話を聞いた。
それぞれ自由な時間にやってくる子どもたち。4人とも学校には通っていない。
あんなさん(仮名・中3)「本気で自殺を考えたことがあって、車の走る道路に飛び出して死のうとしたことが1回だけあって、車が間一髪で止まって死なずに済んだ」
中学1年生の途中からここに通うあんなさん。
あんなさん「男子に雑菌扱いをされたことがあって、それが嫌で最初行かなくなった」
小学生の頃から不登校気味だったあんなさん。同級生たちが多く通う中学校へ進学したが、人間関係に窮屈さを感じていたという。
あんなさん「誰かをはぶったりとか、裏で悪口を言ったりする子が割と多くて関係的に疲れちゃって」
完全に不登校になってからは、学校に行かない自分自身に不安を感じる日々だった。
あんなさん「学校に行かないことは、社会からはずれてる感。すごくつらかった時期があります」
そんなある日、両親からの提案でフリースクールに通い始め、気の合う友達にも出会えた。
きのさん(仮名・中3)「趣味が一緒なのと…」
あんなさん「あと同じ体験をしていて、嫌なことがあった時愚痴れる」
様々な事情で不登校になった生徒たちが通うフリースクール。ここでは上下関係もなく勉強をしたり、おしゃべりをしたり、好きな絵を描いたり、自分が過ごしたいように過ごす。場合によってはここでの時間が就学時間として認められることもある。
よしこさん(仮名・中2)「(不登校の理由は)友達とか先生よりも、そもそも学校自体。教室に30人も閉じこめてワケの分からない話を聞かされて、ここだと自由で縛りがない」
しょうこさん(仮名・中3)「そうそう、それ!」
昼間の塾フレップ・朴未来代表「ここにリーダー的な存在っていないよね」
よしこさん「先生がリーダーじゃないですか?」
朴代表「あ、私がリーダー?」
教員免許を取得している朴さん。しかし教員にはならず、学生時代からフリースクールを開設した。
朴代表「大学生の頃に友人が飛び降り自殺をして、小さい頃から自己肯定感が低い子だなと思っていたので、やはり自己肯定感を小さいうちから育んでおくことが、社会で生き抜くうえで大事なこと」
最新の統計で不登校の小中学生は過去最多の約14万人。そのひとりひとりが居場所を求めている。
朴代表「学校とフリースクールの違いは(学校では)人を評価する軸が狭い。フリースクールではそもそも評価されない。生徒がいろんな居場所を選べる。自分で選択して、自分で生きていけることが理想」
【the SOCIAL lifeより】