伊藤環境相「国際的な科学的知見や最高裁で確定した近時の判決の内容等と大きく相違…」 「水俣病」訴訟で大阪地裁判決に不服として国が控訴
水俣病と認定されず救済から漏れた原告全員を患者と認めて賠償を命じた大阪地裁の判決を不服とし、国が控訴しました。
この裁判は熊本県や鹿児島県に生まれて関西などに移り住み、水俣病の最終的な解決をうたった「水俣病特別措置法」の救済から漏れた原告が、国や熊本県、原因企業の「チッソ」に損害賠償を求めたもので、先月、大阪地裁が原告128人全員を水俣病と認め、賠償を命じる判決を言い渡していたものです。
控訴期限を11日に控え国は10日午後、大阪高裁に控訴したこと明らかにしました。
伊藤環境相
「今回の判決は国際的な科学的知見や最高裁で確定した近時の判決の内容等と大きく相違することなどから、 上訴審の判断を仰ぐ必要があると判断いたしました」
一審の大阪地裁判決後原告団は、被害者が高齢化していることなどから国に控訴断念と早期解決を求めていました。