広がる“推し活” 推しの名前を“チュロス”に…シニア世代は“推しのコンサート”
自分が好きなアイドルやキャラクターなどを応援する“推し活”が広がりを見せています。推しのグッズと一緒に写真を撮ってSNSにアップする人も多いといいます。シニア世代では“推しのコンサート”を楽しむ姿がありました。
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自分が好きなアイドルやキャラクターなど“推し”はいるか、街の人に聞いてみました。
60代
「昔の推しは郷ひろみさんで、今の推しは大谷翔平さん」
10代
「スパイダーマンは僕の一部の心の支え」
20代
「(推しは)韓国の5人組のグループで、カフェに(推しの)写真を持って撮りにいったり」
“推し”を応援する“推し活”は、自分自身のモチベーションをあげてくれるといいます。
50代 北村匠海さん推し
「元気のもと。仕事のモチベーション」
30代 目黒蓮さん推し
「生活に潤いを与える。楽しませてもらっています」
そのアイテムとして利用する人が増えているというのが、“推し”などの名前を文字にしたチュロスです。東京・世田谷区にある「PALM TREE」には、チュロスを買う客の姿がありました。
PALM TREE 佐藤未夢さん
「前まではあっても1日2、3件とかだった。(最近)1日で40本絞った日もある」
この日は自分の愛犬とチュロスを一緒に写真を撮る人もいました。
お客さん
「特別感がある。自分で考えた文字でチュロスにできるので、写真とか撮って思い出になるのでいいなと思います」
推しのグッズと一緒に写真を撮って、SNSにアップする人も多いといいます。
最近よく耳にするようになった“推し活”ですが、実はその歴史は古いといいます。東京・新宿区にある早稲田大学演劇博物館で、現在開催されている「推し活!エンパクコレクションからみる推し文化」を訪ねました。
演劇博物館 赤井 紀美 助教
「等身大の人形になります。ファンが作って残されたものだと言われております」
江戸時代から“推し文化”があったそうで、“うちわ”や手作りの人形などファンが作った“推し活”グッズも展示されています。
演劇博物館 赤井 紀美 助教
「推し活をする側に光をあてた展示になります」
高校生5人組
「昔の人も推しに興味があったり、自分もそういうものを集めたいっていうのに驚きました」
「かわいい人とか自分のタイプの人をめでるのって人間のさがなんだな」
「やっぱ同じことしてたんだね」
さらに、“推し活”は若い人だけではありません。
神奈川県・川崎市にある高齢者施設「そんぽの家 生田」ではレクリエーションのひとつとしてオンラインコンサートを開催。月に数回行われるということですが、特別にその様子を見せてもらいました。
歌手 中田亮さん
「これからも一緒に楽しんでいきましょうね」
おばあちゃん
「よろしくお願いします」
高齢者施設を中心に活動するアーティストと一緒に、ポンポンやうちわなど応援グッズを持って盛り上がる姿がありました。
おばあちゃん(94)
「応援するのは好きですよ。気持ちが若々しくなりますよね」
おばあちゃん(90)
「帰るときには元気をもらって帰って、私たちにとってなくてはならない方です」
元気の源になっているこのレクリエーション。約1年半続けることで利用者にも変化があったといいます。
SOMPOケア 吉武 智恵子さん
「以前は気持ちが落ち着かなかった方とかも、今穏やかに過ごされていたり。『きょうはコンサートの日でしょう。お化粧したいんだけどちょっと手伝ってくださる?』とか声をかけられたりとか」
年齢に関係なく多くの人の活力となっている“推し活”。今後さらに広がりをみせそうです。