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“トー横の居場所”で女性の体触る……25歳男を逮捕 “キッズ”も目撃「触られていやがってる子も」「優しくてすごくいい人」

2024年9月11日 8:39
“トー横の居場所”で女性の体触る……25歳男を逮捕 “キッズ”も目撃「触られていやがってる子も」「優しくてすごくいい人」

“トー横”に出入りする若者を守ろうと、東京都が開設した居場所「きみまも」。ここで女性の体を触ったとして、25歳の男が逮捕されました。利用者の1人は、男が触るのを目撃していました。相談できる場所を守るにはどうすればいいか、専門家に聞きました。

■座り込む若者たち…“トー横”の夜

10日夜、新宿・歌舞伎町。柵の周りに集団がたまっていて、座り込んでいる人たちもいました。見回りを行うスタッフの姿も。“トー横”には多くの若者が集まります。

8月、路上で座り込む若い男女の姿がありました。丸刈りの男が女性の上半身を触ったり、ズボンの裾をめくって中を覗いたりしています。女性は「わー、なに」「ねえバカじゃないの?」と驚いた様子です。

■よける仕草をしても触り続ける男

その後も、男は何度も何度も繰り返します。女性がよけるような仕草をしても触り続けました。男は、都の迷惑防止条例違反で逮捕された無職の新井風月容疑者(25)。今年7月、女と共謀して公共の場所で下半身を触るなどした疑いが持たれています。

■他の利用者がいる前で下半身を…

迷惑行為をしたとされる場所は、悩みを抱える“トー横キッズ”たちのより所であるはずの相談施設でした。都が今年5月に歌舞伎町に作った「きみまも」。ホームページでは「『君を守りたい』という想いから開設しました」と紹介されています。

名前や住所を明かさなくても気軽に利用でき、多い日は1日に50人以上が訪れていました(5月31日~7月31日の集計)。そこに、新井容疑者は普段から出入りしていたといいます。

7月、新井容疑者は女と一緒に施設を訪れ、複数の利用者がいる前でひざの上に座らせ、女の下半身を触るなどしたといいます。この行為は、防犯カメラの映像などから発覚しました。

■新井容疑者と話していた“キッズ”は

「きみまも」を利用するトー横キッズの1人は「自分的には気楽に使えてました。体調が少し悪かったりとか、一回室内で休みたい時に利用していました」と言います。

新井容疑者ともよく話をしていて、「優しくてすごくいい人でした。女の子の体触るとかはありました。(触られて)いやがっている子も、時たま見かけることはありました」と振り返ります。

■「何が悪いのか」…新井容疑者は否認

また、「きみまも」で10代の少女と共謀して卑わいな言動をしたとして、都の迷惑防止条例違反の疑いで青木涼太容疑者(20)も逮捕されました。調べに対し、青木容疑者は容疑を認めています。

一方で新井容疑者は「触ったことは間違いないが、この行為の何が悪いのかよく分からない」と容疑を否認しています。

■トー横の実態に詳しい専門家に聞く

相談できる居場所を守るために、どうすればいいのか。トー横の実態に詳しい、早稲田大学法学学術院の小西暁和教授に聞きました。

小西教授
「今もすでに動かれていますが、入退室時に、1つは身分証を見せてもらうというのがあるかと思います」

「(ただし)あまりにも入退室を厳格にしすぎると、フリースペースとしての意味も薄れてしまうので、なかなか難しい部分ではありますが、スタッフの目やコミュニケーションによって対象者を見極めていくことが必要ではないかなと思います」

都は9月上旬から、施設に警察OBを配置するなどして対策を進めています。

■水野さん「行政も柔軟に対応を」

藤井貴彦キャスター
「水野さんはどうお考えですか?」

水野美紀さん(俳優・『news zero』火曜パートナー)
「本来、守ってもらえて安心できるはずの場所なのに、ここに来てまた犯罪に巻き込まれてとなると、永遠に負のループから抜け出せない感じが(して)つらいです。ここで裏切られてしまったら他にどこに行けばいいのか、とも思ってしまいます」

「ただ行政も取り締まりをきつくするだけではなくて、駆け込み寺として機能するように、決まりごとに縛られるだけではなく、柔軟に対応してほしいなと思います」

(9月10日『news zero』より)

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