高校生は被らない? ”努力義務”の自転車ヘルメット着用事情 その若者らしい理由とは?
自転車のヘルメット着用が努力義務となりましたが、高校生の着用率が特に低い状況となっています。
事故の際に命を守るヘルメットですが、なぜ高校生の着用率が低いのか、道警も対策に乗り出しました。
高校生の通学には欠かせない自転車。
登下校の時間帯には多くの学生が自転車で移動していました。
しかし、いま努力義務となっているヘルメットの着用はというとー
(藤得記者)「学生たちが今自転車で通学していますが、ヘルメットをかぶっている生徒はまばらです」
しっかり着用している生徒もいれば、かぶっていない生徒の姿もありました。
実際にヘルメットの着用について聞いてみるとー
(高校生)「かぶってない。いらんいらん。かっこいい髪が崩れちゃう」
(高校生)「ヘルメットかぶると髪とか崩れるじゃないですか。お団子しているとヘルメットはいらないからかぶりたくない、暑いし」
ヘルメットをしない理由として、髪型によるものが多く挙げられました。
ほかにもー
(高校生)「たまにつけるけど周りがなんでつけてんのって言ってくることがあって」
(高校生)「学校で決めちゃってみんながかぶればかぶる」
「周りがかぶらないから」と周囲の反応を気にする声も聞かれました。
自転車事故の死傷者のうち、ヘルメットを着用していた人の割合です。
高校生は小・中学生に比べ、かぶる人の割合が低い傾向にあるのが分かります。
これは自転車で転倒した時、頭への衝撃を計測した実験映像です。
ヘルメットをしていない場合、頭が地面にたたきつけられ死に至る可能性があります。
愛媛県では、2015年に高校生の自転車での死亡事故が相次いだことを受け、高校生のヘルメット着用を義務化。
2023年7月に行われた着用率の調査では、全国1位の59.9%となりました。
また、東京でも2024年から都立高校において、自転車通学の条件としてヘルメットの着用を求めることになりました。
(高校生)「高校とか中学校でヘルメットを配れば増えるんじゃないかなと思いました」
道警本部では10日、どうすれば着用する人が増えるか高校生がアイデアを出す座談会が開かれました。
(高校生)「髪型が崩れにくい内部が柔らかいものだったり、見た目が気になるならデザインの種類を増やしたりすれば」
道警は高校生からの率直な意見を今後の対策の参考にしたいと言います。
(道警本部交通企画課 大口純一課長補佐)「ヘルメットを着用するようにマインドを変えてほしいと言ったらそれは違うと否定された。すごくいい意見だったと思う。きょう出た意見を参考に高校生の着用率を上げたいので、いろんな対策率を考えていきたい」
「髪型が崩れる」「周りがかぶらない」などの理由でヘルメットの着用率が低い高校生。
各学校ごとにヘルメットの着用を促すルール作りも重要といえそうです。