事故が多い交差点 どんな場所に危険が?
秋の全国交通安全運動がおこなわれている。交通事故のおよそ半数は、交差点やその周辺で、おきているという。先週、危ない交差点についてのランキングが発表された。事故が多い交差点には、どんな危険が潜んでいるのか? 専門家と取材した。
◇
日本損害保険協会が事故の件数をもとに発表した「危ない交差点ランキング」。大阪市にある「上本町6丁目交差点」は去年、全国ワースト1位だった。ほかにも大阪府と福岡県の交差点が多くランクに入っていて、ワースト10は西日本の交差点が独占した。
◆危険な交差点の特徴は?
交通事故のおよそ半数は交差点やその周辺でおきているという。どのような場所に危険があるのだろうか?
危ない交差点ランキングでは、都道府県ごとのデータも公表されている。鈴江キャスターは都内の危険な交差点を専門家と取材した。
鈴江キャスター「めちゃくちゃ複雑ですね」
最初に向かったのは池袋駅近くの交差点。交差点の名前は「池袋六ツ又交差点」。6本もの道路が交わる複雑な交差点だ。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長「この複雑にしてしまっている原因が、交差点の真ん中にある柱ですね。交通の方向を妨げるのと視界を妨げているのと両方妨害になってしまっている」
車から、どのように見えるのだろうか。
鈴江キャスター「曲がる方向にちょうど大きな柱が見えてきました。進行方向が一瞬、見えなくなりました」
この交差点は、ど真ん中にある柱によって車からの視界が制限される。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長「見えにくい状態で曲がらないといけない非常に危険な交差点だと思います」
◆歩行者の“危険”ポイント
交差点で注意しないといけないのは何もドライバーだけではない。
鈴江キャスター「こちらが新宿4丁目交差点ということなのですが、今こうやってご覧になって、どのあたりが危険ポイントと感じますか?」
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長「左折する車というのがあまりスピードを落とさないまま曲がっていきます」
この交差点では、新宿駅方向からやってくる車は下り坂のためスピードが出やすくなる。左折する時に横断歩道を渡る歩行者と事故がおきやすいという。
さらに歩行者が自ら気をつけないといけない事もある。
鈴江キャスター「いまスマートフォンに目を落としながら横断歩道を渡っている人がいますね」
歩行者に多く見られる“ながらスマホ”。横断歩道の信号は青だが、左折してくる車を注意する気配は全くない。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長「少なくとも交差点・横断歩道を渡るときだけは、(スマホから)目を離してイヤホンも外して周りの状況を確認できる状態で渡ってほしい」
◇
危ない交差点ランキングに入った交差点の中でも、信号の改良など対策が進められ、事故が減っているところもあるという。
交通事故にあわないためにも普段、何気なく利用する交差点の危険性を改めて確認する必要がありそうだ。