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西日本豪雨の教訓 演劇で伝える女性消防団

2019年10月5日 12:42
西日本豪雨の教訓 演劇で伝える女性消防団

去年の西日本豪雨の教訓を伝えようと、岡山県倉敷市真備町での被災経験を基にした防災演劇に、地元の女性消防団が取り組んでいる。被災当時のリアルな描写から、命を守る大切さを訴える。

   ◇

「おい、大変じゃ。高梁川の水位が異常なんじゃ、小田川の水もこっち来るかもしれん」

「じゃあ、避難したほうがええかもしれんな」

去年7月の西日本豪雨、被災当時、倉敷市真備町の住民の様子を再現した演劇。演じるのは地元の女性消防団「倉敷撫子隊玉島方面隊」のメンバー。

「おやじはどうしよんな」

「お父さんつかっとる、2階の腰まで水が来とる」

「じゃけ、一緒に逃げぇ言うたろうが」

倉敷市の玉島地区と真備町の女性団員20人でつくる玉島方面隊。地震や火事などをテーマに、劇を通じた防災活動を行ってきた。

去年の豪雨では、真備町の団員4人が自宅が全壊するなどの被害を受けた。

教訓を伝えようと、去年11月から消防や地域の住民向けに防災演劇の公演を行っている。

村井佐恵部長「つらい経験でも、真実を伝えたほうが、考えてもらえる。大泣きしながら、原稿作るのも泣きながら」

劇には被災した団員自らかかわる。

真備町で被災・水川陽子さん「早く逃げてほしい。家が一番安全だと思っているけど、本当は逃げたほうがいいんだよと」

避難の際中に水が迫ってくるシーンでは…

「水がきょうる。車から降りて逃げたほうがええん違うん。降りて逃げよう」

「だまっとれ。わしだって今考えよんじゃ。とにかく一緒に逃げようや」

被災当時のリアルな感情が迫ってくる。

仁科恭子さん「いろんな人に知ってほしい、自分はこういう経験した。それを見た人が、かわいそう、大変だったねって思っても、広げていきたい」

災害を経験したからこそ、今でも向き合うからこそ、伝えられる思い。より多くの人に知ってほしいと、ユーチューブなどSNSでの公開や、DVDの配布を考えたいとしている。

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