3年以上いじめ放置 第三者委前会長が訴え
千葉・流山市の教育委員会が、児童への深刻ないじめを3年以上、放置していたとして、市のいじめの調査を行う第三者委員会の前会長が訴えた。
21日に会見した千葉大学の藤川大祐教授は、流山市でいじめ問題の調査を行う第三者委員会で、今年5月まで会長を務めていた。
藤川教授によると、2014年、当時小学6年生だった児童が同級生から暴力を受けるなど、深刻ないじめを受けていたという。児童は不登校になり、保護者が学校にいじめの被害を訴えたが、市の教育委員会は3年以上、調査するなどせず、児童は中学でもいじめにあっていたという。
藤川教授は、教育委員会が当時、法律で定められているいじめの調査を行っておらず、法令違反をしており、また、いじめの被害者への対応に問題があったと主張し、「法律を守り、被害者に寄り添って、子どもたちのために働いてほしい」と話している。
被害を受けた児童の保護者は、「私ども家族は5年以上にわたっていじめ被害に苦しみ、今も苦しみの中にあります」とコメントしている。
市の教育委員会は取材に対し、「当時の認識不足と、手続きとして反省すべき点はあるので、最終報告を待って、これを教訓に再発防止に努めたい」としている。