マイコプラズマ肺炎“1週間の患者数”過去最多更新 1医療機関あたり1.94人
長引くせきや発熱などで入院に至ることもあるマイコプラズマ肺炎の患者が増加し、過去最多を更新しました。
国立感染症研究所によりますと、全国およそ500か所の定点医療機関から今月6日までの1週間に報告されたマイコプラズマ肺炎の患者は、1医療機関あたり平均1.94人で、1週間の患者数の過去最多を更新しました。増加は6週連続です。
前の週の報告数は平均1.64人で、統計開始以来最多だった2016年10月の1.61人を超えて過去最多となっていましたが、2週連続で過去最多を更新したことになります。
都道府県別では、最も多いのは福井県で4.83人、ついで愛知県が4.27人、青森県が4.17人などとなっています。
マイコプラズマ肺炎は、発熱や全身のだるさ、頭痛の症状があるほか、その後、乾いたせきが徐々にひどくなり、解熱後も3~4週間せきが続くのが特徴です。
患者のせきのしぶきを吸い込んでうつる飛沫感染や、感染者との接触でうつるといわれています。家庭のほか、学校などで感染が広がることもあり、感染してから症状が出るまでの潜伏期間が2~3週間と長いのが特徴です。
1年を通じてみられるものの、秋冬に増える傾向があり、患者はこどもが主ですが、大人がかかることもあります。手洗い、うがいなどの一般的な対策以外に特別な予防法はないということです。
抗菌剤で治療可能で、軽症で済む人が多いのですが、重症化し、入院が必要になることもあり、せきが長引く場合は受診が必要です。