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“歩く肺炎”の異名なぜ? 「マイコプラズマ肺炎」患者が急増、8 年ぶり高水準 報告数は去年の「24 倍」に増加

2024年8月16日 8:53
“歩く肺炎”の異名なぜ? 「マイコプラズマ肺炎」患者が急増、8 年ぶり高水準 報告数は去年の「24 倍」に増加

潜伏期間が長く、“歩く肺炎”と呼ばれるほど人にうつしやすい感染症「マイコプラズマ肺炎」の患者が急増しています。都内の医師によると患者の約 8 割は小・中学生ですが、大人が重症化して入院するケースもあります。症状や感染経路、対策を考えます。

■都内のクリニック、8 月に患者急増

藤井貴彦キャスター
「マイコプラズマ肺炎という感染症の患者が急増していて、8 年ぶりの高水準となっているということです」

小栗泉・日本テレビ解説委員長
「国立感染症研究所によると、1 医療機関あたりの患者の報告数(全国平均)は 4 月以降、増加しています。最新のデータ(7月 29 日~8 月 4 日)では 0.95 人です。多いのか少ないのかピンとこないかもしれませんが、去年の同じ時期と比べると約 24 倍に増えています」

「都道府県別で見ると、東京でも 7 月 29 日~8 月 4 日の 1 週間は、去年の同じ時期と比べて約 37 倍に増えています」

「東京・港区にある『クリニックばんびぃに』の時田章史院長に聞きました。この肺炎の患者は、7 月は 1 週間に 3~5 人ほどでしたが、8 月に入って 10 人以上に急増しているということです」

■レントゲン写真に「もや」…症状は?

藤井キャスター
「最近よく聞くマイコプラズマ肺炎は、どんな病気なのでしょうか?」

小栗委員長
「マイコプラズマという細菌に感染することで起きる肺炎です。『クリニックばんびぃに』で、この肺炎と診断された 9 歳女児のレントゲン写真を見ると、白いもやの部分が広がっているのが分かります。時田院長によると、患者の約 8 割は小・中学生とのことです」

「症状は、たんの絡まない乾いた強いせきが 2~3 週間続いたり、37~38℃の発熱などがあったりします。大人も感染する可能性があり、症状が悪化すると肺炎が重症化して入院してしまうケースもあるので、早めに受診してほしいということです」

■新型コロナより長い潜伏期間 対策は?

小栗委員長
「時田院長によると、主な感染経路は飛まつ感染や接触感染です。特徴は、感染から発症までの潜伏期間が 2~3 週間と新型コロナウイルスやインフルエンザと比べて長いことです」

「そして症状が出ても、風邪だと思って出歩き、人にうつしやすくなってしまうため、『歩く肺炎』とも呼ばれています。お盆休みや夏休みにも注意が必要です」

藤井キャスター
「マイコプラズマ肺炎にならないために、何か対策はあるのでしょうか?」

小栗委員長
「基本的なことになりますが、手洗いやうがい、せきエチケットなどです。その他、暑い日が続いているので、エアコンをつけて窓を閉め切っている場合は、たまに換気の時間を設けるのも重要だということです」

清水希容さん(空手家・五輪銀メダリスト・『news zero』木曜パートナー)
「免疫を上げることも大切だなと思いました。私も現役中は、ドーピングの関係で飲める薬が限られていたので、特に感じます」

「暑さが続くとどうしても食欲が減ってしまい、十分な栄養をとれない人もいると思います。私も『しっかり水分をとって』と言われてもとれない時は、食事やフルーツなどから意識的にとるようにしています」

(8 月 15 日『news zero』より)