廃油で輝く風物詩 目黒川イルミネーション
このイルミネーション、廃油で輝いています。
訪れた男女「全然知らなかった」「てんぷら油でこんなことできるの?」
桜色にきらめく、東京・目黒川のイルミネーション。山手線の五反田駅から大崎駅の間、川の両岸の総延長約2.2kmにわたり、約41万球のLED電球を使った壮大な催し。師走の風物詩となっています。廃油でともすのは今回で9年目。2011年、東日本大震災の自粛ムードが広がるなかで生まれた企画です。
明かりをともす電力。実はこれ…使用済みの食用油から作り出したもの。地域の飲食店・施設・家庭から出た使用済み油を使っています。長年この地域で油を回収している藤原大樹さん。
油を回収する会社「ユーズ」藤原大樹営業部長「この界隈で回収されたこの時期の油は、イルミネーション用の燃料として使われています」
集めた廃油は都内にある工場でバイオディーゼルにかえます。昨年度は5500リットルの廃油を回収しました。
藤原さん「(廃油を)プラントで精製すると、こちらがバイオディーゼル。軽油の代替燃料になります」
完成した燃料を自家発電装置に注ぎ、スイッチを入れるとイルミネーションが光ります。発電機からは白い煙が立ちのぼり、あたりにはかすかに香ばしいにおいが。
目黒川みんなのイルミネーション実行委員会・成田冠事務局長「自分たちが出したゴミ(廃油)で、こういうものがともるという仕組み。この仕組み自体がもっともっとこのイベントを通じて日本中あるいは世界中に広まるといいなと思っています」
点灯時間は午後5時から午後10時まで。2020年1月5日まで開催します。
【the SOCIAL viewより】