東北地方太平洋沖地震“水圧の異常”で津波がより大きくなった可能性~東大研究チーム
2011年に発生した東北地方太平洋沖地震で東北沖の日本海溝のプレート境界の浅い部分で水圧の異常がありそれが津波をより大きなものにした可能性があることがわかりました。
東京大学の研究チームによりますと、2011年の東北地方太平洋沖地震の発生からおよそ2か月後の日本海溝沿いの水圧データを分析したところ、太平洋プレートと陸のプレートの境界の浅い部分で、間隙水圧が異常に高くなっていたことが初めて明らかになったということです。
この間隙水圧が高くなることによってプレート間の摩擦力が減って滑りやすくなったことで、深部のプレート境界で発生した断層の破壊がより浅い場所まで進み、巨大な津波を引き起こした可能性が高いとの見解を示しました。
研究チームは、この研究を応用することで将来発生する可能性のある南海トラフ巨大地震や津波防災対策などに役立てることが期待できるとしています。