教員“過労死ライン”超えの時間外勤務 公立の小学校で約14%、中学校で37%近くに
教員の時間外勤務について、月80時間以上のいわゆる“過労死ライン”を超えて働く人の割合が、公立の小学校でおよそ14%、中学校で37%近くにのぼることがわかりました。
昨年度、文部科学省は、教員の勤務実態や働き方改革の進捗(しんちょく)状況を把握するために、全国の公立小中学校で働くおよそ3万5000人を対象に調査を行いました。
2016年度に行われた前回の調査と比較すると、小学校と中学校の教諭の平日一日あたりの勤務時間は30分ほど減少していますが、いずれも10時間を超えていて、特に30歳以下の若い世代の勤務時間が長い傾向にあります。
また、いわゆる“過労死ライン”と呼ばれる月80時間を超える時間外勤務を行っていると想定される教諭の割合は小学校で14.2%、中学校で36.6%にのぼり、一日の休憩時間についても平均して20分程度にとどまっているということです。
文部科学省は、今後、今回の調査結果をもとに有識者会議を開催し、教職員の給与などを定めるいわゆる“給特法”について、改正を含む見直しに向けた議論を進めるとしています。