学校などでの集団接種「現時点で推奨するものではない」~文科省
新型コロナウイルスのワクチン接種の対象に5歳以上11歳以下が加わることを受け、文部科学省は、学校などでの集団接種について「現時点で推奨するものではない」とする事務連絡を全国の教育委員会などへ通知しました。
文部科学省はこれまで、12歳以上のワクチン接種について、学校などでの集団接種は推奨しないとしていましたが、接種対象に5歳以上11歳以下が加わることを受け、改めて、集団接種に関する考え方や留意点などをまとめた事務連絡を全国の教育委員会などへ通知しました。
学校などでの集団接種に関する考え方として、「保護者への説明の機会が乏しくなる、接種への個々の意向が必ずしも尊重されず同調圧力を生みがちである、接種後にみられた体調不良に対するきめ細かな対応が難しいといった制約があることから、現時点で推奨するものではない」としています。
ただ、個別接種の体制の確保が困難である場合など、地域の事情により市町村の判断において、学校などでの集団接種を行う必要がある場合には、生徒や保護者に対する丁寧な情報提供を行うなど十分留意し、適切な対策を講じる場合に限り実施できるとしていて、特に、16歳未満の幼児児童生徒にワクチン接種を行うにあたっては、保護者に丁寧な情報提供を行い、保護者の同意を得ること、小学生以下の幼児児童への接種については、保護者等の同伴を要するとしています。
また、接種が事実上の強制とならないために留意すべき点として、授業中など教育活動を実施している時間帯に集団接種を行わないことを求めています。
そして、接種を受ける、受けないことによって、差別やいじめなどが起きることのないよう、ワクチンの接種は強制ではなく、個人の判断が尊重されるべきであることなどを幼児児童生徒に指導し、保護者に対しても理解を求めるよう記されています。