火力発電所が爆発…“瞬間映像” 火柱、黒煙、熱風も…何が? 運営会社が「おわび」 愛知・武豊町
1月31日、愛知県武豊町の火力発電所で、大規模な爆発事故が起きました。爆発の瞬間、突然、大きな火柱が上がり、続いて、真っ黒な煙が広がっていきました。この爆発により、周辺の人からは、「熱風」が吹いてきたとの証言も。いったい、現場で何が――。
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31日午後10時すぎ、火力発電所を運営する電力会社が会見を開きました。
発電所を運営する「JERA」 浴田孝司 執行役員
「ご迷惑ご心配をおかけしましたことを、深くおわび申し上げます。大変申し訳ありませんでした」
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31日に突如起きた火力発電所の爆発の瞬間を、現場近くの防犯カメラが捉えていました。
建物の上層階から突然、吹き出した巨大な炎…その直後、地上からも黒い煙が立ち上ります。
約2キロ離れた寺に設置されたライブカメラには、その爆発音が――。11分ほど後には、黒煙があっという間に空を覆いました。
別の映像には、突然の爆音に、池の鯉が驚くような様子も。
寺の関係者も、その“音”を聞いていました。
爆発音を聞いた 寺の人
「3時過ぎに、ドーンときて、『地震かしら』と思った。ガラス戸が、ドドンと揺れた。外に出たら、南西の方向から、黒い煙がわーっと来まして」
その衝撃は、地震と勘違いするほどだったといいます。
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記者(愛知県・武豊町 31日午後4時すぎ)
「現場が見えてきました。黒煙が2つ、高く上がっているのが見えます」
「かなり焦げくさい臭いもただよっています」
31日午後3時すぎ、愛知県・武豊町にある火力発電所で、爆発を伴う火災が発生しました。一時、消防車など14台が消火活動にあたりました。
運営する電力会社によると、爆発があったとみられるのは、地上13階部分にあるボイラー施設。その衝撃は、付近の壁を吹き飛ばし、骨組みがあらわになるほど激しいものでした。
記者(31日午後)
「現場からは、大量の黒煙と炎が上がっているのが確認できます」
「コンベヤーに火がついて、燃え上がっています」
炎が、石炭を運ぶ長いベルトコンベヤーに延焼しました。
爆発直後の映像には、ベルトコンベヤーに沿って、大量の黒煙が立ちのぼっていました。
現場となった火力発電所があるのは、武豊町の海沿いです。現在、1号機から4号機は廃止作業中。爆発があったのは5号機だとみられていて、電力会社は火事を受けて、運転を停止したということです。
公式ホームページによりますと、5号機は2022年8月に運転を開始したばかりの最新型で、発電能力は国内最大級の107万キロワットにのぼるということです。
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爆発を近くで見ていたという人は。
爆発を近くで見た人
「建物の窓が吹き飛んだようになって、建物の両脇から、炎がどーんと左右に、上に上がるような」
そのとき、爆発音が聞こえただけでなく、熱風も――。
爆発を近くで見た人
「爆発した瞬間、熱風を感じましたから。風圧のドン!というのを感じました」
火は、爆発から約5時間後に鎮火しました。ケガ人はおらず、電力の安定供給にも影響はないとしています。消防や警察が、出火原因など調べを進めています。
(1月31日放送『news zero』より)