「堀越高校」教員がスマホチェックも……“交際禁止”校則違反で退学 「ブラック校則なのかな」「せめて停学」 地裁が賠償命令
男女交際を禁じる校則に違反した元高校生を自主退学させたのは「著しく妥当を欠く」として、東京地裁は30日、高校を運営する堀越学園に賠償を命じました。校則に対しては「生徒への規律に有効」としました。街の人に校則や対応について聞きました。
■「交際禁止」校則に街の高校生は
都内で、「男女交際禁止」の校則について高校生に聞きました。
高校生(18)
「禁止しなくていいんじゃないですかね。学校側がそこまで干渉する必要がない」
高校1年生
「ブラック校則なのかなって」
高校3年生(17)
「好きな人ができたら付き合えないじゃないですか。それがちょっとしんどいかな」
■700万円の損害賠償を求めて提訴
その男女の交際を校則で禁止しているのが、芸能人が多く通う学校として知られる、東京・中野区の堀越高校です。その交際禁止の校則に違反した元生徒が、裁判を起こしました。
2019年、3年生の時に同級生と交際していた元生徒の女性。男女交際を禁止する校則に違反したことを理由に自主退学を勧告されたなどとして、学校側に約700万円の損害賠償を求めていました。
訴状などによると、女性は教員から事情を聴かれた際、スマートフォンを開示するよう求められ、中の画像もチェックさせられたといいます。
その2日後、学校長から自主退学の勧告を受け、勧告から3日後に退学しました。
■地裁は「教育的指導がない」と指摘
学校のこの対応について、東京・新宿で聞きました。「自主退学でチャンスが次ないというのは厳しすぎる」という声があったほか、大学生(21)は「(自主退学)処分に関しては反対です。せめて停学とか」と話しました。
30日の判決で東京地裁は、男女交際禁止の校則については「生徒を規律するものとして有効」としたものの、「教育的指導などをすることなく、自主退学の勧告を行ったことは社会通念上、著しく妥当を欠いている」と指摘。
学校を運営する堀越学園側に約97万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。 堀越高校は「判決文を精査した上で、関係者と慎重に協議して今後のことは決めたい」とコメントしています。
(11月30日『news zero』より)