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「こどもの自殺対策強化プラン」まとまる 学習用端末つかいリスク把握

2023年6月3日 4:54

こども家庭庁が司令塔となり、こどもの自殺対策の強化プランがとりまとめられました。1人1台配布されている学習用端末をつかって、自殺リスクを把握するシステムを普及させることなどを目指します。

国内の自殺者数は、近年全体では減少傾向にあるものの、小中高生の自殺者数は増えていて、去年は514人と過去最多となっています。

こうした中、こども家庭庁は、文部科学省や厚生労働省、警察庁など複数の省庁とこどもの自殺対策に関する連絡会議を行い、4月の発足後、初めて「こどもの自殺対策緊急強化プラン」をとりまとめました。

プランには1人1台配布されている学習用端末を活用し、自殺リスクを早期に把握するシステムを全国の学校に普及させることや、精神科医や心理士、弁護士などの専門家で構成する「若者の自殺危機対応チーム」を、各都道府県に設置することなどが盛り込まれました。

また、現在、警察、消防、学校、自治体などがそれぞれ持っているデータや資料を集約し、多角的な分析にも取り組むとしています。

議長を務めた小倉こども政策担当大臣は、関係省庁間でこどもの置かれている今の状況の深刻さや、こどもの自殺対策の緊急性について認識を共有し、スピード感を持ってとりまとめることができたと述べました。

その上で、このプランを骨太の方針に反映していくとともに、今後こども大綱の策定も見据えて関係省庁が連携し、具体化に向けた検討をさらに進め、できるものは直ちに実行に移していただきたいとしました。