職場内クラスター 集団感染どう防ぐ?
連日50人を超える感染者が確認されている東京都。続いているのが「職場・オフィス」での新たな感染者です。クラスターが起きた職場では、いまどのような感染対策をしているのでしょうか?
■「共有スペース」にリスク 対策は?
「お昼休みは窓を開け、職場の換気を行ってください。手の触れる場所をこまめに消毒液で拭いてください」
滋賀県大津市役所に流れる館内アナウンス。職員たちはもくもくとパソコンやデスクの拭き掃除をします。
大津市役所では2か月ほど前、職員11人のクラスターが確認され、一時庁舎を閉鎖していました。担当者は「まさか職場で発生するとはという思いが少なからずあった」と当時を振り返ります。
なぜクラスターが起こったのか。
保健所が感染リスクが高い場所として指摘したのは共有スペース。50人が利用するという地下の更衣室は「非常に狭いスペースで、換気する窓もないという状況」で、これまでは10人以上が同時に使用することもあったといいます。現在は番号札を設置して、5人以上入れないよう制限しているといいます。
さらに食堂でも、これまでは4人がけのテーブルがところ狭しとならんでいましたが、いまは、席の間隔を十分に空けています。
8人の感染者が出た建設部のフロアの壁には「新型コロナ感染症対策にやりすぎはない。市職員として率先して取り組む」などと書かれた、46項目にものぼる行動ルールが貼られていました。
大津市役所・担当者「これをしたから100%防げるというものはない。考えられる対策をひとつでも多くしていく。感染リスクをゼロに近づけるということが非常に大事」
■パネルの設置や椅子撤去で「対面」をゼロに
一方、9人の職員が感染するクラスターが発生した福島県の二本松郵便局。4人の感染者がでた部署ではパネルを設置し、席の間を仕切っています。
二本松郵便局・阿部智行局長「休憩スペースや食堂といった場所、マスクを外す可能性がある場所、こういったところも社員が向かい合って座る場所はすべてなくしました」
もともと対面に配置された椅子も、いまは、椅子の向きを同じ方向にそろえて配置しています。
阿部局長は「食事時の対策というのが若干抜け落ちていた」と話します。「マスクを外した時のリスク軽減、これが非常に重要です」。
6月29日放送「news zero」より