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3月から“マスク緩和” 飲食店など…客・従業員に「着用」求める? 分かれる対応

2023年2月16日 20:18
3月から“マスク緩和” 飲食店など…客・従業員に「着用」求める? 分かれる対応

マスク着用の“ルール緩和”まで1か月を切りました。マスクを着けるか、外すかは個人の判断に委ねられます。店舗での客のマスク着用について、飲食店や美容室などを取材すると、対応は分かれていました。

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横浜市内にあるニンニク料理の専門店を訪ねました。人気メニューはチキンステーキに大量のニンニクがこれでもかとトッピングされた「ガーリックスマザーチキンステーキ」(1580円)。ニンニクづくしの一品です。

コロナ禍でのマスク着用で、ランチからニンニクを使った料理を食べる人が増えたといいます。ただ、来月13日からのマスク着用の緩和を受け、ある懸念がありました。

ガーリックジョーズ・クイーンズスクエア店 岩崎瞬店長
「マスクをされないでにおいを気にされるお客さまが増えて、特にランチなんかは少し、ニンニク料理の割合は減ってくるのかなと」

マスクの着用が「個人の判断に委ねる」となることから、ニンニクのにおいを嫌い、特にランチでの利用客に影響が出るのではと話していました。実際、利用客からは次のような声が聞かれました。

利用客
「ちょっとやっぱり…周りににおわないかなという心配なのはありますね」
「今まで以上にニンニクに関しては、“午後、打ち合わせとか入ってると控えようかな…”とか、そういう機会は増えてくるんじゃないかなと思います」

そのため店側は来月に向け、準備を進めるということです。

ガーリックジョーズ・クイーンズスクエア店 岩崎瞬店長
「ニンニクのにおいを気にしないで、ニンニクを食べていただける料理を増やしていこうと思います」

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東京・品川区にある美容院では、従業員だけでなく、利用客にも入店時にマスクの着用をお願いしているといいます。来月からのマスク着用が緩和されることについて聞きました。

nico ジュニアスタイリスト・小田川杏朱さん
「まだ多分、気になる方もいらっしゃると思うので、(5月に)5類に引き下げられたタイミングで、お客さまに関してはマスクの着用は『ご自身の判断で着けても、外しても大丈夫です』」

マスクを外すことに抵抗がある人が多いのではと考え、当面はこれまで通り、従業員だけでなく利用客にもマスクの着用をお願いするといいます。

利用客
「お話をする時はやっぱりあった方がいいかもしれないと思います」

従業員のマスク着用への緩和については、5類に引き下げられてからの様子を見てから判断するとしています。

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一方で、マスク着用が緩和されることに準備を進めるところもあります。

似顔絵を描いてくれる都内の店を訪ねると、マスクを外した親子が、パーティション越しに要望を伝えていました。

新型コロナの影響で利用客が減少しましたが、現在は8割ほどまで回復。店では感染対策をしながら似顔絵を描くため、利用客にはパーティションを使うことでマスクを外してもらったといいます。

カリカチュア・ジャパン 店舗事業統括マネージャー・野田啓太さん
「アクリル板越しだったので、会話も聞こえにくかったりとか。アクリル板に照明が反射してしまうとやっぱり捉えづらい」

こうした理由もあり、来月13日からは基本的に一定の距離を保った上でパーティションを撤去。従業員に対しても、マスクの着用を個人の判断に委ねるとしています。

カリカチュア・ジャパン 店舗事業統括マネージャー・野田啓太さん
「我々としては仕事しやすい環境になるかなと」

コロナ禍前に戻りつつあると喜ぶ一方で、感染への不安もあるといいます。店長からは、マスクを外すことに慎重な声が聞かれました。

カリカチュア・ジャパン浅草本店 上江梨奈店長
「取れるんなら、取りたいなとは思ってて。一応様子見ながら、みんな取ってるなら、取ろうかなぐらいの感じで取りたいなと」

マスクの着用をどうするのか、個人の判断だけでなく店側の対応にも注目です。