教えて!東京五輪・パラのギモン 「警備」
来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックの特集です。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会運営を取り仕切る大会組織委員会のキーマンがそのギモンに答えます。4回目の12日は、「警備」です。
こちらは、開会式などが行われる国立競技場。カヌー競技は、国立競技場からおよそ20キロ離れた江戸川区で開催。さらに、セーリング競技は、お隣、神奈川県の藤沢市で行われます。
今回のオリンピックは競技会場が42もあり、9都道県に点在しているんです。広域に分散する東京大会、テロや犯罪、事故への対策は?
今回、そのギモンに答えてくれたのは、大会組織委員会警備部門のトップ、岩下剛さん。
大会組織委員会 警備局・岩下剛局長「ベニュー(会場)等に入る際には身分証の写真とその人が同一人物か確認して入るというのが常であったんですが、これまでの大会ではそれを目視によって行っていましたが、我々は顔認証装置、機械の力、科学技術の力によって行うことでヒューマンエラーをいっさいなくすということで取り組んでいます」
これが、その顔認証システム。オリンピック・パラリンピックで、全ての関係者を対象にした本格的な顔認証システムが導入されるのは初めてのこと。競技会場や選手村など全会場に設置される予定で、入場時間や人員削減にもつながり、コロナ対策にも一役買うとみられています。
広域にわたる会場で警戒対象が拡大。そこで重要なのが民間の警備員です。過去の大会では、開催直前に警備員不足が問題となったことから、現在、100を超える警備会社から1万4000人以上の警備員を集めています。
大会組織委員会 警備局・岩下剛局長「警備にあたる方々に統一の制服を着ていただこうと考えています」
暑さが懸念される大会だけに、通気性や速乾性のある素材を使って製作。さらに、こんな取り組みも!
大会組織委員会 警備局・岩下剛局長「観客に接する警備員がサングラスをしているというのはいかがなものかという風潮もありましたが、暑い時期の大会ということで警備員がサングラスを着用することがある。サングラスが定着していくと、場合によってはひとつのオリンピックのレガシーになるのではないかと考えています」
ほかにも、会場全域でおよそ8000台のセキュリティーカメラを使い、さらに、警備員はウエアラブルカメラを装着し警備にあたるといいます。
大会組織委員会 警備局・岩下剛局長「観客が入ってこそのオリンピック・パラリンピックだと思うので、実現できたときにしっかりと安全安心確保できるように準備をする」