教えて!東京五輪・パラのギモン 「聖火」
来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会運営を取り仕切る大会組織委員会のキーマンがそのギモンに答えます。第3回は「聖火」です。
東京・新宿区にある「日本オリンピックミュージアム」。
「こちらがオリンピック聖火になります」
記者「火が燃え続けているんですね」
「24時間絶やさず燃えています」
3月にギリシャから日本に到着。聖火はどうやって保管されていたのか。今回そのギモンに答えてくれたのは、聖火リレー室の河村裕美さんです。実は河村さん、この聖火を日本に運ぶという大役を務めた一人なんです。
PRセクレタリー・聖火リレー室、河村裕美さん「本当に天に祈る気持ちでいっぱいでした」
新型コロナウイルスの感染拡大で、ギリシャから聖火を運ぶ予定だった野村忠宏さんや吉田沙保里さんらの渡航が取りやめになり、代わりに、現地にいた河村さんが宮城県の松島基地に運びました。
河村裕美さん「食事がのどを通らなかったり、なかなか眠れなかったりとか、機内で気が休まるときもなかったです。宮城の上空についたときに暴風域の中に入りまして、ものすごく揺れたんですが聖火が奇跡的に消えず、ちゃんと着陸できたので本当によかったなと心から思いました」
無事に聖火は到着したものの、大会延期が決定。河村さんは「聖火を保管する」という新たなミッションに挑むことになりました。
河村裕美さん「聖火をともし続けるということをした人がいない。IOCの専門家のアドバイスを受け、東京消防庁・警察と相談して保管している。(保管場所は)森会長ですらもご存じない」
都内のとある場所で秘密裏に管理されていた聖火。複数のランタンに分けて管理し、灯油を入れ替えながら保管してきたということです。河村さんは、およそ1万人のランナーが日本全国を走る聖火リレーがスタートする日まで、このともしびを守り続けます。
河村裕美さん「第一走者に渡すまでは我々がしっかり守らせていただいて、第一走者が第二走者・第三走者に思いをつないでいくということで、希望の道が最後は東京に通じるのではないかと思う」