教えて!東京五輪パラのギモン「競技日程」
来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会運営を取り仕切る大会組織委員会のキーマンがそのギモンに答えます。第2回は「競技日程」です。
東京オリンピックは、史上最多の33競技339種目が17日間で、パラリンピックは22競技539種目が12日間で行われます。これだけ多い種目のスケジュール。いったいどうやってつくっているのか?今回、そのギモンに答えてくれたのはスポーツ局・競技計画部の高橋ダニエル副部長です。
「これがこの間発表したスケジュールです」
なんとも細かい文字が紙いっぱいに書かれています。
「最初思っていたより簡単な作業ではなかったです。正直」
競技日程を決めるため、会場・輸送・セキュリティーなど様々な組織委員会の部署や競技団体からあがった要望を吸い上げ、高橋さんは、その調整役として準備をすすめてきました。日程を決める過程でのこんな裏話を明かしてくれました。
「柔道とレスリングは日本が獲得するメダルの約半数をこの2つでとっている。2つの競技が大会の前半に行われてしまうと、大会の後半の盛り上がりが非常に心配になってくるので、東京大会では立候補時ではそういう形(柔道・レスリングが前半)だったが、実際発表したスケジュールの中では柔道が前半、レスリングが後半という形に落ち着いたりしました」
人気競技のバランスはもちろん、ジェンダーバランス、円滑なオペレーションなどを取り入れて策定されたといいます。
「日程発表されていたらほかにやることないじゃないかと、思われる方いらっしゃると思うんですけど、スタッフが何時に集合してスタッフのミーティングを何時何分にして、選手が何時に到着して控え室に入ってといったような会場がオープンしてからクローズするまでのすべてのスケジュールを作成するといったようなことをやっていく」
高橋さんが行うスケジューリングの作業は大会直前まで続きます。
「コロナ対策含めスケジュール変わっていくこともあるかもしれないが、常に最善のスケジュールを出していけるようにしていきたい」