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東京五輪「日程」どう調整?キーマンに聞く

2020年9月1日 19:33
東京五輪「日程」どう調整?キーマンに聞く

来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会期間の「競技日程」もその一つ。史上最多となった種目数の日程を、どう調整したのか?大会組織委員会スポーツ局・競技計画部の高橋ダニエル副部長に聞いた。

■史上最多種目 どう調整?

東京オリンピックは、史上最多の33競技339種目が17日間で、パラリンピックは22競技539種目が12日間で行われる。どの競技の予選から決勝までをいつ、何時から何時まで行うか、スケジュールを調整するのが高橋さんの仕事だ。

「最初思っていたより簡単な作業ではなかったです、正直。競技日程が決まらないとどこの部署も準備ができないので、そういった面でプレッシャーが大変でした」

競技日程を決めるため、会場・輸送・セキュリティーなど様々な組織委員会の部署や競技団体からあがった要望を吸い上げ、高橋さんは、その調整役として準備をすすめてきた。


■バランスを意識した日程づくり

競技日程は、人気競技のバランス、ジェンダーバランス、円滑なオペレーションなどを取り入れて策定する。

「柔道とレスリングは、日本が獲得するメダルの約半数をこの2つでとっているんです。その2つの競技が大会の前半に行われてしまうと、大会の後半の盛り上がりが非常に心配になってくるので、東京大会では立候補ファイルではそういう形(柔道・レスリングが前半)のスケジュールになっていましたが、実際発表したスケジュールの中では、柔道が前半、レスリングが後半という形に落ち着いたりしました。こういった調整を辛抱強く行わなければならなかった」

世界最大級の視聴者をかかえるイベントでもあるオリンピック。世界の視聴者を意識した日程づくりも検討されていた。

「卓球を好きな方とバドミントンを好きな方というのは傾向が似通っていて、日程を考えるときになんとかならないかと考えた。卓球とバドミントンの決勝が重複しないようにというようなこともやりました」

■大会直前まで日程と向き合う

高橋さんの仕事は日程が決定したから終わりというわけではない。大会直前まで、1分1秒細かい時間と向き合っていく。

「スタッフが何時に集合して、スタッフのミーティングを何時何分にして、選手が何時に到着して控え室に入ってといったような、会場がオープンしてからクローズするまでのすべてのスケジュールを作成するといったようなことをやる」

また、大会直前に選手の出場人数が決まるため、1種目ごとのスケジュールも変わっていく。変わりうる情報をもとに修正に修正を重ねていくのだ。

「これからもコロナ対策含めスケジュールは変わっていくこともあるかもしれないですけれども、常に最善のスケジュールを出していけるようにしていきたい」

◇◇◇
【シリーズ「東京五輪・パラのギモン」】
来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会運営を取り仕切る大会組織委員会のキーマンたちに話を聞く。

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