コロナ余波…苦境の動物園に支援の動きも
19日からの4連休、動物園や水族館へ行こうという方も多いのではないでしょうか。これらの施設も、苦しい経営が続いている一方で、エサを無償で寄付する支援の動きも出ています。
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19日から始まる4連休。埼玉県の東武動物公園には、一足先に、行楽を楽しむ親子連れなどの姿が。中でも、やはり人気者なのは、古くから「神の化身」と信じられてきたホワイトタイガー。
動物園ではその生態を間近に見ることができて、人気は「えさやり体験」(土曜日開催 先着15組 ※天候によって変更の可能性あり)。食べているのは鶏肉。しかし、このえさが動物園の大きな負担に。
東武動物公園 飼育課長・大西秀弘さん「コロナで休園していましたので、全体的にえさですね。予算も心配な部分ではあります」
感染拡大の影響で、繁忙期となる3月から3か月ほど休園を余儀なくされた動物園。その後も客足は戻らず、年間の売り上げは3分1ほど減少しています。
そこに、年間にかかるえさ代、およそ4500万円が重くのしかかり、経営を圧迫しています。
そんな中、先週、救世主が現れました。
大西さん「こちらがいただいたお肉になります」
1か月に使う鶏肉は500キロ。そのおよそ7割になる330キロを、無償で毎月(来年3月まで)、寄付してくれる人物が現れたのです。
その人物は埼玉県からおよそ310キロ離れた山形県に。このフライ(ササミフライ 120円・税別 ※1枚)に使っているササミが、あのホワイトタイガーが食べていた鶏肉です。実は食肉会社が動物園に寄付。普段は、飲食店などに卸している「ブランド鶏」だといいます。
オールクリエーション山形支店・柴崎紀明副店長「『山形さくらんぼ鶏』というブランドの鶏なんですが」
山形県産のさくらんぼの果汁が入ったえさを食べているため、ジューシーだという鶏肉。感染拡大で、飲食店からの受注が減るなど、この会社も苦労する中、なぜ、動物園に支援をしようと思ったのでしょうか?
柴崎副店長「同じ動物を扱っている業種ですので、困った時はお互いさまというか」
ホワイトタイガーに自ら鶏肉のえさやりをした感想は。
柴崎副店長「結構ガツガツいっていたので、見ていておいしそうだなと感じました」
支援の輪は水族館にも。感染拡大の影響で、3か月間休館し、客足は今も例年の8割ほどにとどまっている「新江ノ島水族館」。
新江ノ島水族館 広報・上川実結さん「今回新たな取り組みとしてクラウドファンディング」
今月からえさ代や施設の電気代などにあてる支援金を募るクラウドファンディングを始めました(#えのすいファンディング えさ代や電気代などにあてる支援金を募集中 ※目標金額1000万円)。
返礼品は、招待券(※1万円の寄付で1枚)やバックヤードツアー、1日館長体験などを予定しているということです。