iPSから網膜シート 世界初の移植手術
兵庫・神戸市の病院がiPS細胞から作った「網膜のシート」を重い目の病気の患者に移植する世界で初めての手術を行ったことがわかりました。
神戸アイセンター病院によりますと、移植を受けたのは、光を感じる網膜の視細胞が徐々になくなり、失明することもある「網膜色素変性症」の患者です。今回、健康な人のiPS細胞から作った視細胞のもとになる網膜のシートを重度の患者の網膜に移植したということです。
この病気の患者は、国内におよそ4万人いるとされていますが、網膜の細胞の移植は、世界で初めてで、患者から期待の声が上がっています。
網膜色素変性症を患う前川裕美さん「やっとというかいよいよ始まったんだなと。すぐ近くの神戸で(手術を)しているのはそれだけで心の支えになるし、希望を持ち続けられる」
病院では、およそ1年かけて、安全性と治療の効果を確認するということです。