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東京五輪を「最もイノベーティブな大会」に

2020年11月2日 21:28
東京五輪を「最もイノベーティブな大会」に

来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック。前例のない延期決定に今後はギモンだらけ。大会運営を取り仕切る大会組織委員会のキーマンに話を聞くシリーズ企画。イノベーション推進室の新井浩治さんに聞いた。

■コロナ禍で活躍するロボット

来年の東京大会は、「史上最もイノベーティブな大会」を目指している。新型コロナウイルスの感染が拡大し大会開催への不安な声も聞かれる中、注目されるのがロボットの存在だ。

 「ロボットは非接触、人間同士のふれあい・接触がなくて遠隔で操作できる。コロナにおいてはいろんな活躍ができるということで、新しい利用シーンというのをいま検討しています」

感染拡大前から取り組んでいた事業ではあるが、来年の大会ではさらなるロボットの活躍が期待される。

■鉄腕アトム・ドラえもん 日本独特のロボット文化

国立競技場で、車いすの観客を誘導するロボットや、選手が投げた円盤ややりを回収するロボット。重量物を持ち上げる際に腰などへの負担を軽減するロボットなどが開発された。

ほかにも、大会マスコットのロボットも製作され、来場者のおもてなしをするという。

 「欧米などでは、ロボットは敵みたいな風潮で言われることが多いが、日本は鉄腕アトムとかドラえもんのような味方であったり友達であったり、日本は独特。人に役立つロボットという意味では日本が1番進んでいるんじゃないかと思います」

■イノベーティブな大会を目指して

イノベーション推進室では、「スポーツの新しい見せ方」「新しい応援の仕方」「観客に対する盛り上げ新しいサービス」、3つのコンセプトに基づいた企画を進めている。

ロボットの活用以外にも、離れた場所で競技を見る方法やSNSを使った応援なども検討しているという。

 「withコロナの中でニューノーマルな大会ということを実証実験で説明・証明して、イノベーティブな取り組みがレガシーとして受け継がれていくように活動していきます」