全国で感染が再び拡大し、「第３波」到来かと指摘されています。こうした中「ＧｏＴｏキャンペーン」に一部変更も。いま私たちがすべきことをまとめました。

■吉村知事「第３波に入っている」
　
１１月１１日、東京では新たに３１７人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。３００人を超えるのは８月２０日以来、約３か月ぶりです。　１１月１０日は２９３人でしたが、内訳をみますと４６人が６５歳以上でした。　都の担当者は「高齢者も会食で感染していて、以前よりも活動が活発になっている」と話しています。　
　
東京都医師会は、このままのペースで感染者が増え続けると、４週間後には１日あたりの新規感染者数が６００人になるという試算を明らかにしました。
東京でこれまでに一番多かったのが４７２人で、７月末から８月頭にかけて４００人を超えた日が４日間ありました。その時以上になるおそれもあると強い危機感を示しています。
　
全国でみると、１１月１０日は１２８４人の感染が確認されており、１５人が亡くなっています。北海道では、１０日は１６６人、１１日は１９７人。７日連続で１００人を超えました。また、神奈川では９９人、愛知では１２９人、大阪は過去２番目に多い２２６人でした（いずれも１１月１０日の新規感染者数）。　
　
大阪府の吉村知事は「今まさに第３波に入っている」と述べ、１１月１２日に行うはずだった対策会議を１１日午後４時に前倒して対応しているということです。
「第三波がきた」と明確に言う専門家もいますが、意見がわかれています。　ただ、再び拡大傾向にあるのは間違いありません。　
　
■「ＧｏＴｏイート」販売方法を一部変更
　
７日間の平均値でみた全国の感染者数のグラフからは、長期的な傾向が見てとれます。
４月に１つめの山があり、８月に２つめの山があることがわかります。そして、１０月下旬以降に、また増えてきているという状況です。菅総理は１１月１０日の対策本部で「最大限の警戒感をもって対処する必要がある」と発言しています。　
　
こうした中、気になる情報もあります。加藤官房長官は１１月１０日の会見で「ＧｏＴｏトラベル」を利用した人のうち、１１月９日の時点で感染が確認された人が１３１人いたことを明らかにしました。
７月に始まった「ＧｏＴｏトラベル」の利用者は累計３０００万人以上いますが、旅行先でホテルの従業員まで感染が拡大したとか、そのような報告は今のところないということです。　
　
来週２０日には、東京で「ＧｏＴｏイート」の食事券が販売されます。　新たに変更となった点は、これまでは、はがき・スマートフォンで申し込むと「先着順で」食事券がもらえる仕組みだったのですが、はがきなどは「抽選方式」となりました。早いもの勝ちだと完売でもらえない人が出てくるので、より多くの人が機会を得られるようにしたということです。それだけ多くの申し込みが見込まれているということです。　
　
　
■東京都医師会「飲み会は１０日はあけて」
そんな中でも、年末年始にかけて飲み会がある人もいます。　自分が飲み会の幹事になったときに、どんなことに気をつければよいのでしょうか。　
　
岐阜県飛騨市は、幹事さんの「肝心」なお仕事　（「かん」ぱいの前のだい「じ」なお仕事）として、チェックシートを作成しました。９つの項目があります。　
　
たとえば、　
　
・体調の悪い方、熱のある方はいませんか？　
・大皿は避けて、できる限りお一人盛りにしましょう！　
・飲み物はマイドリンク、手酌を基本でいきましょう！　
・楽しいから仕方ないけど、おしゃべりは控えめに。　
　
などがあります。　
飛騨市の担当者に聞いたところ、　役所からの感染対策というと上から目線のようになるので、幹事目線にしてとげとげしくない表現にしたとのことです。　　
　
飲食店や企業、他県の老人クラブからも「使いたい」と反響があったそうです。このチェックシートは印刷もできます。　
さらに、東京都医師会は飲み会に行くなら「１０日はあけてほしい」と呼びかけています。感染力が強い時期は発症２日前から発症後５日間のため、飲み会でもし感染し、無症状のまま１０日以内に別の飲み会にいくと、感染を拡大させるリスクが高くなります。そのため、せめて１０日間は空けてほしいということです。　
　
これから、クリスマス、忘年会、新年会のシーズンが訪れますが、ひとりひとりが感染対策を徹底して参加しましょう。　
　
　（２０２０年１１月１１日１６時ごろ放送　ｎｅｗｓ　ｅｖｅｒｙ．「ナゼナニっ？」より）