様々な取り組みが…食卓に“和牛”お得に
日本が誇る高級食材の「和牛」。その和牛が今、私たちの食卓にとても身近になっています。以前より安い値段で たくさん並べられた牛肉、これらは全て「和牛」です。今「和牛」が注目されている理由とは。
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都内にある和牛専門の精肉店。ショーケースの中には大きな肉の塊がたくさん入っています。
中でも自慢のお肉は、赤身と脂身のバランスが見事な、福島県産黒毛和牛のシャトーブリアン、100グラムあたり1980円です。
いわずと知れた高級食材ですが、今、和牛をめぐりある異変が。
ラ・ブッシェリー・ボヌール 野村武徳代表「市場の業者さんや生産者の方々の手元には、まだまだ賞味期限が迫ったお肉がたくさん残っている」
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街の人々の胃袋を支えるスーパーマーケットでは…
ベニースーパー佐野店 精肉チーフバイヤー「こちらが和牛の売り場になります」
この日ミートフェスティバルを開催!売り場の牛肉は全て和牛でその多くが半額に。
このお得感に客は次々と和牛に手を伸ばし、店員は補充作業に追われていました。どうやって食べるのか聞いてみると…。
買い物客「すき焼きでも肉じゃがでも」
買い物客「おにぎりの肉巻き」
価格については。
買い物客「前はすごい高いなと感じたけど、今はすっと買える」
身近な食材になったという和牛。なぜ安く販売することができるのでしょうか?
ベニースーパー佐野店 精肉チーフバイヤー 谷泰久さん「だいたい3割くらい安く、仕入れられるようになっています」
コロナ禍で外食産業の需要減少などにより和牛の相場が下落。そして国からの補助金が、和牛の販売価格をおさえることに一役かっているといいます。
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さらに弁当総菜専門店のオリジン弁当などで今月から始まったのは、日に日に寒くなるこの時期に恋しくなるあったか~いお鍋。
国産黒毛和牛を使ったすき焼き弁当です!お肉は80グラム入っていて、1000円以下の850円!
すき焼き弁当は、冬の定番人気メニューですが、実は和牛を使うのは今回が初めて。なぜ和牛に切り替えたのでしょうか?
オリジン東秀商品開発部 安田志織さん「(和牛の)国内の消費が 落ち込んでいるので、生産者の助けになればと思い、今回は和牛を使用しています」
この取り組みを知った客は…。
利用客「消費者も生産者も助かっているのかなと思う」
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先ほどの精肉店でも和牛生産者を救うために、ある取り組みを始めました。それは…。
黒毛和牛100%の餃子と、ハンバーグを返礼品にしたクラウドファンディングです。生産者などから買い取った賞味期限が迫った肉を使っていて3500円相当の商品を2000円の寄付でお得に楽しむことができます。
正直、赤字だという今回の取り組み。それでも…。
ラ・ブッシェリー・ボヌール 野村武徳代表「生産者の方と、業者さんが困っているのを、何か助けにならないかなと」
身近になった今こそ少しでも和牛を食べることが、生産者の支援につながります。