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鉄道が変わる? “ウォークスルー改札”10年以内に実現か お得に乗る“裏技”とは【#みんなのギモン】

2024年12月11日 11:20
鉄道が変わる? “ウォークスルー改札”10年以内に実現か お得に乗る“裏技”とは【#みんなのギモン】
JR東日本は10日、今後10年以内に自動改札機に交通系ICカードSuicaをタッチしなくても鉄道に乗れることを目指す、新たな構想を発表しました。私たちが日々利用する鉄道。全国的に運賃の値上げの波が押し寄せる中、お得に乗る“裏技”は…。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「鉄道が変わる? お得な乗り方は」をテーマに解説します。

■鉄道も値上げの波…お得に乗る“裏技”

近野宏明・日本テレビ解説委員
「私たちが日々利用する鉄道がいろいろ変わっていくんです。一つは値上げの波が押し寄せているんですが、その中でもお得に乗る方法はないのか。いわゆる“裏技”もお伝えしていきたいんですが、まずは10日に会見がありました、驚きの変化から見てください」

■“ウォークスルー改札”など10年以内に実現か

JR東日本・喜勢陽一社長
「改札はタッチするという当たり前を超えていく」

「今後10年以内にタッチせずに改札を通過できるウォークスルー改札、改札機がない駅では位置情報等を活用した改札の実現を目指していく」

近野解説委員
「JR東日本が10日午後に行った会見で、今後10年以内に『モバイルSuica』で改札にタッチしなくても電車に乗ることができるようにする、新たなシステムの構想を発表しました。位置情報データなどを使って、乗車駅・下車駅を把握するということです」

鈴江奈々アナウンサー
「『モバイルSuica』だから、携帯のGPS機能を使うってことなんですね?」

近野解説委員
「いわゆる位置情報をね」

「次世代に向けて新しい挑戦がこれから進められる中、いま全国的にみると、値上げを予定している鉄道会社がけっこうあるんですね」

■鉄道各社の値上げ…山手線初乗り運賃160円に

近野解説委員
「私たちもよく使うJR東日本。2026年3月に運賃の値上げをする方針を先週公表していまして、切符の初乗り運賃は10円引き上げられるそうです。たとえば、山手線は現在初乗り運賃150円が10円上がって160円になるということが打ち出されています」

鈴江奈々アナウンサー
「値上げ率は各地で差がありますが、これは平均の割合なんですか?」

近野解説委員
「電車会社・鉄道会社の平均の割合です。区間によって10円刻みになっていますので、平均すると大体、能勢電鉄なら13.4%、JR東日本だったら7.1%くらいの値上げ率につながっています」

■“乗り放題”お得な鉄道乗車券

近野解説委員
「値上げの波に負けないように、お得な話をここからしていこうと思います」

「まず、JR東日本が会見で発表した中に、もう一つ大事な話がありまして、平日限定の乗り放題パス『旅せよ平日!JR東日本たびキュン(ハート記号)早割パス』、通称『キュン(ハート記号)パス』を発売するそうなんです。1日1万円、何回でもエリア内を自由に乗り降りできるので、東京から青森県や秋田県までどこでも行ってもいいんです。新幹線も乗れちゃいます」

「この『キュン(ハート記号)パス』は去年も発売されていたんですけど、今年は新たに2日間連続の券も発売されて、それが1万8000円なんだそうです。2025年2月13日から1か月間の平日限定ではあるんですが、こういうパスでもって平日の旅行の需要を喚起したい狙いがあるようです」   
          
鈴江アナウンサー
「これ、特急券も含まれるんですか?」
          
近野解説委員
「1日の券だったら、2回指定席券を買えるんです」

「続いて、東京メトロ。こちらも乗り放題のお得な乗車券なのですが、なんと有効期限は24時間です」
          
瀧口麻衣アナウンサー
「24時間ということは、いま買ったとしたら、明日のこの時間まで使える?」

近野解説委員
「(東京メトロの24時間券を)買った時点が午後2時だった、あるいは午後4時半ごろだったら、その日はもちろん乗れるし、翌日も前日の使用開始時刻と同じ時間まで使える。こちらは600円です」

「それから、浅草線や新宿線など運行する、都営地下鉄線や都内を走るバスなど運営する東京都交通局が出す『都営まるごときっぷ』。これは都営地下鉄だけでなく、都営バス・昔ながらのチンチン電車=東京さくらトラムなど乗り放題。700円で、その日1日限りです」
          
斎藤佑樹キャスター
「お得感が満載ですね」

近野解説委員
「身近なお得だけではなく、年末年始も使えるお得ワザが、長距離の移動の場合かなり大きくなるのがありますが、知りたいですか?」

森圭介アナウンサー
「近野さんが詳しいから間違いないです!」

■新幹線“乗車券”は一気に買った方がお得

近野解説委員
「知りたくないとは言わせない。ある日、鈴江さんが新幹線で『東京駅』から目的地の『広島駅』まででかけるとします。その途中、『新大阪駅』でお友達とランチをする予定があるとします。そのとき購入するのは、大体の方は『東京駅』から『新大阪駅』の乗車券・特急券と、『新大阪駅』から『広島駅』の乗車券・特急券という買い方をしますよね。2セットで合計2万3760円」

森アナウンサー
「それ普通ですよね? だって新大阪で降りるんですもんね」

近野解説委員
「だけどこれ、基本的な裏技でありまして。101キロ以上の乗車券は、一般的には『途中下車』が可能なんです。改札を途中で出ることが可能なので」
          
森アナウンサー
「え? 101キロ…」

近野解説委員
「なので、『東京駅』から『広島駅』まで乗車券に関しては、最終目的地まで1枚で一気に買っちゃう。そうすることで、2750円お得になるんです。『新大阪駅』で途中下車という手続きをとって改札の外に出て、また戻ってくる。そうすると、かなり豪勢なランチ分くらいのお金がここで捻出できる」

森アナウンサー
「特急券は『東京駅』と『新大阪駅』、『新大阪駅』と『広島駅』で別にとるんですね」

近野解説委員
「特急券は乗るたびごとに購入し直す必要があるので、それぞれの区間で買ってください。ただ乗車券は一気に買った方がお得です」

鈴江アナウンサー
「たとえば、1泊したいなというときは?」

近野解説委員
「乗車券って距離が長くなればなるほど、有効期間も長くなるんですね。『東京駅』から『広島駅』までだったら、私が調べたところ乗車券は6日間有効になる。もしかしたら『新大阪』で降りて1泊してとか。いったん改札出て、観光して…有効期間の中であれば、また乗り直して『広島駅』まで行ける。後戻りしなければ、何回も乗れるはず」

「運賃・料金ルールの見直しは随時行われ、中には廃止が決まっているものもありますので、鉄道会社のwebサイトや駅の窓口でご確認のうえ、ご利用ください」

(2024年12月10日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】

身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト

最終更新日:2024年12月11日 11:20