【気象解説】台風7号、関東に最接近へ 猛烈な風警戒…最新情報
非常に強い勢力に発達して16日、関東に最接近する見込みの台風7号ですが、午後11時現在、東京の南にある伊豆諸島・八丈島がすでに強風域に入っているということです。この後、さらに風が強くなり、雨も強くなる模様です。最新の情報について、気象予報士の市村紗弥香さんが詳しく解説します。
◇
台風7号の進路予想図です。15日(午後11時)現在、非常に強い勢力で伊豆諸島の南を北上中、16日(金)の午後には勢力を保ったまま房総半島に最も近づく見込みです。
上陸する可能性はかなり低くはなったのですが、都心も含めて暴風域に入るおそれもあります。
また、暖かい海からのエネルギーをもらい続けたので、きのう(14日)時点よりも発達し、非常に強い勢力に変わりました。
そして、遅い速度を保ったまま進んでいく予想ですので、影響が長引くおそれがあります。伊豆諸島や千葉県を中心に暴風、大雨、高波などに、厳重な警戒が必要です。
──予想よりも強くなり、勢力も増したままの状態で接近してくるんですね。
そうです。時間帯別に見てみても、すでに伊豆諸島や関東では警報が出ているところがありますが、16日(金)は東北含めてほとんどが大雨・暴風の警報がいつ発表されてもおかしくないような状態になっています。なので、今からでも予定を変えるなど、できる限り外に出ないようにしてください。
すでに伊豆諸島には台風本体の発達した雨雲がかかっていますが、関東でも台風外側の雨雲がかかり始めてきています。最も接近する16日(金)午後には、関東各地で非常に激しい雨が降りそうです。
気象庁は関東や伊豆諸島、山梨では15日(木)夜から16日(金)夜にかけて、線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まる可能性があると、厳重な警戒を呼びかけています。
──清水さん、台風がかなり強い勢力となっていますが、何か心配なことはありますか?
清水希容さん(空手家・五輪銀メダリスト・『news zero』木曜パートナー)
「2018年の関西を直撃した台風を私も実際に経験しました。そのときは練習を終えて、隣1メートルぐらいの距離の自宅に戻るのにも、風が強くてモノが飛んできたり、ドアを開けるのも困難な状態で怖い思いをしました」
──今回の風はどれくらいになるのでしょうか。
接近するときの勢力はそのときと同じくらいなんです。伊豆諸島や関東の海上では16日(金)、最大瞬間風速60メートルという、一部の家屋が倒壊するほどの猛烈な風が予想されているんです。また関東の陸地でも45メートルと、屋根が飛んだり走行中のトラックが横転するような猛烈な風が吹くおそれがあります。
お盆で帰省されている方など、普段と違う場所にいらっしゃる方も多いかと思います。改めて気象庁の「キキクル」や自治体の避難情報を確認するなどしてください。
(8月15日放送『news zero』より)