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“ゆっくり台風” 2週連続で沖縄に接近 大雨・暴風が長引く恐れ 観光も打撃

2022年9月12日 19:01
“ゆっくり台風” 2週連続で沖縄に接近 大雨・暴風が長引く恐れ 観光も打撃

沖縄に2週連続で台風が接近しています。前回の台風11号に続き、今回の台風12号もスピードが遅く、長い時間、激しい雨風となる恐れがでています。暴風域に入った石垣島では、倒木などの被害が相次ぎ、観光にも大きな影響がでています。

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沖縄・石垣島では12日朝、台風接近を感じさせる不気味な風の音が鳴り響いていました。風は朝から一段と勢いを増し、それと同時に雨も激しさを増していきました。

12日正午ごろ、台風12号が強い勢力で沖縄県の石垣島を通過しました。普段ならコバルトブルーに輝く穏やかな海も表情を一変させ、この日は、荒れに荒れていました。

最大瞬間風速38.9メートルの非常に強い風が吹き、大きな街路樹が根元からなぎ倒される被害が発生しました。ほかにもカーブミラーが折れるなどの被害がありました。

被害動画を撮影した宿屋lotus・露崎正人さん
「すごいドーンって音がしました。すごい音だったので外に出たら、カーブミラーが折れていたので」

台風には慣れているはずですが、前夜は風の音が怖くて眠れなかったということです。

被害動画を撮影した宿屋lotus・露崎正人さん
「大変残念なんですが、キャンセルいただくようにお願いをいたしました(キャンセルは)19件ですかね。今、お客様はゼロですね。台風が2週連続で来たもので、当方としては結構大きい損失を受けているのかなと」

露崎さんが電話で取材に話した後、施設は停電したということです。

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2週連続となった台風は、観光地・沖縄に大きな打撃を与えています。

石垣島では、12日正午すぎに一度“台風の目”に入りましたが、街には予定を大幅に狂わされた観光客が続出しました。

観光客
「やることがあまりない。きのうの夜ご飯は、外で歩かない方がいいかなと思って、ホテルについているコンビニで買い込んで夜ご飯食べました」

島内では、落下した大きなタンクと、それが直撃したのか、フロントガラスが割れた車も見られました。

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今回の台風12号の警戒すべき点は、時速9キロ以下という「ゆっくりとした速度」です。石垣島や宮古島は、13日午前中はまだ暴風域に入っている予想です。

その後、台風はゆっくりと北へ離れていく見込みですが、気象庁は住宅が倒壊するほどの暴風や大雨が長引くおそれがあるとして、厳重な警戒を呼びかけています。