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【速報】技能実習制度の廃止に向け本格議論へ 有識者会議が中間報告書

2023年4月28日 12:51
【速報】技能実習制度の廃止に向け本格議論へ 有識者会議が中間報告書

技能実習制度などの見直しの議論を進めている政府の有識者会議は28日、中間報告書を取りまとめました。今後は、現在の技能実習制度を廃止し、目的として人材確保を加えた新制度の創設が、本格的に議論されることになります。

技能実習制度をめぐっては、人材育成を通じた国際貢献という制度の目的があるにもかかわらず、実際は労働力確保の手段にもなっていて、制度の目的と実態とのかい離が指摘されてきました。

こうしたことから去年、政府の有識者会議が設置され、これまで6回にわたり制度の見直しに向け議論が行われてきました。

28日の会議では、これまでの議論をふまえた中間報告書が取りまとめられました。中間報告書では、今後の議論の方向性として「我が国の深刻な人手不足の緩和にも寄与するものとする必要がある」としています。

そのうえで、制度目的と実態のかい離を埋めるために「現行の技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討すべき」として、抜本的な見直しを求めています。

また、現在の制度では技能実習生は原則職場を変更できず、会議では「雇用主が無理なことを言っても従わざるを得ず、人権侵害の原因となっている」などの意見が出ていました。

このため中間報告書では、この制限を限定的に残しつつも、従来よりも緩和する方向で検討すべきとしています。

今後、有識者会議では技能実習制度に代わる新たな制度や、職場変更の緩和などの具体的な制度設計について議論が進められ、今年の秋をめどに最終報告書が取りまとめられる方針です。

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