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飲食店へ卸す食材余り…ムダ出ないよう苦悩

2021年1月19日 20:55
飲食店へ卸す食材余り…ムダ出ないよう苦悩

訪ねたのは神奈川県横須賀市の農園。イチゴハウスの中ではイチゴ狩り用の紅ほっぺが育てられていましたが…

津久井浜観光農園いちご狩り組合・小林務組合長「普段に比べると本当に少ないですね。お客さんの入りが」

コロナ前は年間8万人ほどがイチゴ狩りに訪れていましたが緊急事態宣言に伴う外出自粛の影響で例年の3割から4割にとどまっているといいます。

そうなると狩られずに余ってしまうイチゴ。ジャムに加工するなど少しでも無駄にしないようにしているといいます。

さらに、向かったのは地元のスーパー。販売経路確保に奔走し現在はスーパーなどで販売しているということです。

小林組合長「廃棄にならないで処分しなくてすむようにお客様に食べていただけるのがうれしい」

こちらは飲食店などに食材を卸している会社の倉庫。多くの食材が準備されているように見えますが。

久世経営企画室広報・IR担当 相馬紗季さん「普段は3段目の棚まで商品が積まれていたりするので、これでも在庫を抑えています」

緊急事態宣言が出る前の去年12月は、通路にも段ボールが積まれていましたが、現在はだいぶ少なくなっています。飲食店の時短要請に伴い発注数が減り売り上げも減少しているといいます。

また、無駄が出ないよう在庫を調整していますが、出荷期限が切れてしまう商品も。こちらでは賞味期限が切れそうな商品は支援施設に寄付していますが、切れてしまったものは仕方なく廃棄しているということです。

脂したたるステーキ肉。こちらはバーベキュー用の肉を提供している会社ですが…。

あだっちゃお・柴田大輔さん「キャンセルのお肉も在庫として抱えるような形で」

感染拡大でキャンセルが相次ぎ、行き場のなくなった肉はこれまででおよそ5トンにもなったといいます。この状況を打破するため。

柴田さん「お肉を廃棄せざるをえない状況に追い込まれてしまうので、家庭でお肉を楽しめるような」

家庭用のステーキやローストビーフの販売をするため、現在クラウドファンディングで資金を募っているということです。

一方、マスクを巡ってこんな動きも。都内の美容室で行われていたのは…

「不織布のマスク(着用)を当店では統一させていただいてますので、こちらに替えていただくことは可能ですか?」

不織布マスク着用のお願い。お客さんが布マスクやウレタンマスクで来店した場合、店側が用意をした不織布マスクにつけ替えてもらっています。

ZA/ZA 高田馬場店 トップスタイリスト・小林慧美さん「お互いに(不織布マスクを)つけて絶対に感染しないようにという理由でつけさせていただいております」

不織布マスク着用のお願いは英会話スクールでも。

英会話イーオン広報・森田繁雄さん「できるだけリスクを避けることで皆さんに安心安全な環境な中で英会話を楽しんでいただきたいと」

今月4日からすべての教室で実施していますが、強制ではなく、お願いだということです。

こうした動きのきっかけは、スーパーコンピューター「富岳」の実験。咳(せき)をした時の飛沫を不織布マスクと、布マスクと比べると、不織布マスクは、前にほとんど飛沫が飛んでいないことがわかります。ウレタンマスクと比べても、飛沫の飛び具合に大きな差が出ています。

理化学研究所によりますと、日常生活では布マスクなどをつけ、人が集まるような場面では不織布マスクを着用するなど、リスクや体調に合わせ使い分けていくことが重要だということです。