専門店も!レトルトがさらに長期保存可能に
いま、レトルト食品が再び注目されているそうです。もうすぐ東日本大震災から10年を迎えますが、長期保存できる商品が次々と登場しています。
東京銀座の無印良品。棚一面に並ぶレトルトカレーは、全部で45種類あります。1番の人気は「バターチキン」。本場インドでの研究を基に開発された一品です。
常温での長期保存が可能で、贈り物としても人気のレトルトカレー。この店では専用ギフトボックスのサービスも行っています。
無印良品銀座・店舗スタッフ「(レトルト食品は)調理方法も手軽ということもあり、売り上げが伸びております」
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一方、埼玉県にあるメーカーはレトルト食品が作れる「小型レトルト釜」を販売。家庭の洗濯機ほどの大きさで飲食店などでも使うことができます。
エブリィが持ち込んだのは、さつまいも。通常、レトルト食品は遮光性のある袋を使いますが、今回は食材の変化を見るために透明な袋を使って加工してもらいました。真空パックにしたものを装置に入れ、121℃で加熱・加圧して殺菌処理を行います。
50分後にできあがったものは、加工前よりも色が濃く、その味は、さつまいもの甘みがぎゅっと凝縮されているので、芋本来の甘みを感じることができるといいます。
このレトルト釜の売り上げは、2割ほどアップしているということです。
レトルト食品について街で聞くと――
30代会社員「(冷凍食品で)冷凍庫は常にパンパンに詰まっている。レトルトも増えています」
40代主婦「(レトルト食品は)時間も手間もかけずに、食べたい時にすぐ食べられる。(コロナ以前より購入頻度は)1.5倍くらいですかね」
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都内のレトルト専門店。スープや、おかゆ、鍋の素などおよそ100種類を取りそろえています。特に20代~30代の働く女性の利用客が多く、かけご飯の具材が人気となっているといいます。
またこんな傾向も…。
にしきや自由が丘店・梶本麻美店長「最近ですと、2月に大きな地震がございまして、おいしいものを備蓄したいということで、まとめて購入する方が増えたように思います」
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一方、長崎県五島市でレトルト食品の製造を行う会社では――
ごと・木下秀鷹社長「(五島市は)このコロナでインバウンドの需要が下がってきた中で、飲食店さんが非常に厳しい状況にある。食品のメーカーをやっている当社として何かできないかと」
そこで、レトルト食品の製造に必要な装置を飲食店に貸し出し、その店の味を商品化する取り組みを始めたのです。その1つが、地元でとれたタイでだしを取ったルーに、うま味たっぷりのメンチカツがのったカレーです。
新型コロナの影響で売り上げが激減したという居酒屋では、看板メニューをレトルトにして去年8月に販売を始め、製造した200パックは完売したということです。
ごと・木下社長「アフターコロナを見据えて、五島の外に自分たちから発信していく。出荷をしていく」
これまでに市内の3店舗とコラボしていて、3日からホームページで購入できるということです。