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値上げに見える?きょうから総額表示義務化

2021年4月1日 20:18
値上げに見える?きょうから総額表示義務化

“コロナ禍”で迎える2回目の「新年度」。商品の価格を消費税を含んだ額で示す「総額表示」の義務化が、1日からスタートしました。

スーパーでは、開店ギリギリまで準備に追われていました。それでも、2000種類もの商品を扱うというスーパーでは、値札の張り替えが間に合わない商品も一部見られました。

今回の「総額表示」は、消費者にとっては支払う金額がひと目でわかる便利なものですが――

お客さん「高く感じてしまって、きのうまでとちょっと違う感じがしてしまう」

一瞬、値上げしたように感じたという声もありました。

フードマーケットつばさ・久保田浩二店長「買うのやめようかしらというイメージになってしまわないかということが、懸念材料」

店からは“買い控え”を懸念する声が聞かれました。

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讃岐うどんを手頃な価格で味わえる「はなまるうどん」。「総額表示の義務化」に合わせ、先月24日に全ての商品を、10円単位の税込み価格に改定。これまで店内で242円、テイクアウトで237円だった「かけ小」の価格を、240円に統一しました。

一方で「野菜かき揚げ」は、店内143円、テイクアウト140円が150円と値上げに。商品によって、値上げと値下げが分かれるかたちとなりました。

企業のみならず、消費者にも影響を及ぼす「総額表示の義務化」。このタイミングで“値上げ”へと乗り出す動きが相次いでいます。

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水産大手のマルハニチロは、かば焼きなどサンマの缶詰4品目を、1日の納品分から、1缶あたり30円値上げします。度重なる“値上げ”に悲鳴を上げるところも――

大ぶりのエビや穴子などが、丼の中で1つになった、ボリューム満点の天丼が名物の天ぷら店。欠かせないのは、食用油です。昭和産業の油を仕入れているといいますが…。

天麩羅秋光・谷原秋光社長「一斗缶あたり300円くらい(仕入れ値が)上がっちゃいましたね」

先月からこの油が値上げになりました。日清オイリオグループとJ-オイルミルズも、1日から、家庭用と業務用の食用油を値上げしています。

天麩羅秋光では、小麦粉の値上げも見込まれており、ただでさえ二重の打撃に見舞われている上に――

天麩羅秋光・谷原社長「(食用油が)値上がりまた、さらにするって。そのまま(商品の値段は上げず)耐えるしかない」

昭和産業など3社が、6月1日からの食用油の再値上げを発表しているのです。

原料となる大豆の高騰などを理由としていますが、度重なる食用油の値上げは、食卓にも影響を与えそうです。