専門家、東京都の感染者“1万人規模”さらなる長期化に懸念
東京都は、新型コロナウイルスの感染状況を分析する会議を開き、専門家は「1万人規模の感染状況のさらなる長期化」に懸念を示しました。
国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師「1万人規模の新規陽性者が発生する危機的な感染状況の、さらなる長期化が懸念される」
東京都医師会・猪口正孝副会長「救急患者の入院受け入れが極めて困難な危機的状況が続いている」
東京都内の感染者数の7日間平均は2日時点でおよそ1万690人となり、前週のおよそ82%と、100%は割っていますが、専門家は、感染者が現在の一日1万人レベルで長期化する可能性に懸念を示しました。
感染力がより強いとされるオミクロン株の新たな種類「BA.2」については、先月22日からの1週間で都が独自のPCR検査を実施した検体のうち2.2%をBA.2疑いが占めていたということです。
専門家は、歓送迎会など年度末前後の人の移動やBA.2の影響で感染者数の増加比が上昇すれば、感染の再拡大の怖れがあると強い危機感を示しました。
また、救急患者受け入れ困難事例の7日間平均は2日時点で前週のおよそ95%の227件と、依然、高い水準で推移しているということです。
さらに、入院患者の74%、重症患者の85%ほどが60代以上で、高齢者の割合が高い値で推移していて、専門家は「この状況が長期化すれば医療提供体制がさらにひっ迫する」と指摘しました。