1箱110円も… マスクを巡る現状は?
19日、都内ではマスク1箱を110円で販売するお店がありました。マスクの増産はどうなったのか、最新のマスク事情を調べました。
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都内にあるドラッグストア。店の入り口のすぐ近く、目につきやすい売り場に多くのマスクが並んでいます。わずか1年ほど前には、マスクが品薄状態となり、国産、中国産、種類を問わず、各地で“争奪戦”が繰り広げられましたが…
ミネドラッグ汐留店 岩崎太一店長
「国産のものでも、中国産も選べますし、(在庫は)もとに戻ってきたかな」
今や在庫を十分確保できるようになり、見た目や機能性にこだわってマスクを選ぶことができるまでになりました。
一方、都内にはこんなお店も…
記者
「こちら、かばん屋さんなんですが 店頭でマスクを売っていますね。安い」
去年の品薄時には数千円で売られることもあった中国産のマスク1箱が110円。
来店客
「だって1枚…、えっと50枚入りだから…、2円!?」
国内のマスク事情に今、何が起きているのか。そして…
安倍前首相(去年4月)
「思い切った増産を行っていただきたい」
この増産要請はどうなったのか。去年の春、マスク不足解消のため、新たに製造に乗り出したメーカーに話を聞きました。多い月には250万枚を生産していたというマスクですが…
ショウワ 藤村俊秀社長
「(生産枚数は)今がだいたい100万から120万枚くらい、半分くらいになっている。値段はびっくりするぐらい下がりました」
注文が減ったため、倉庫には今、数十万枚の在庫があります。中国からの輸入が復活したことや、国内の企業も続々と参入したこともあり、去年ほど“増産の必要はない”状況になっているといいます。
とはいえ、変異ウイルスが拡大するなど、国内の感染状況についてはまだまだ安心できないため…
ショウワ 藤村俊秀社長
「変異株になってからお子さんの感染も増えてきているので、世の中に(子ども用の不織布)マスクがないのなら、作った方がいいよねと、機械を準備してスタートしている」
少しでも社会のためになれればと、マスクの製造は今後も続けていくということです。