×

お茶“感染能力低下”研究 効果的飲み方も

2021年6月21日 19:03
お茶“感染能力低下”研究 効果的飲み方も

幅広い世代に愛されるお茶ですが、注目の研究結果が今月、明らかになりました。京都府立医科大学大学院の研究グループは、緑茶などに含まれる「カテキン類」が従来型の新型コロナウイルスの感染能力を低下させることを確認したと発表しました。

    ◇◇◇

お茶にこだわる人、最近増えているようです。都内のスーパーでは─。

信濃屋食品統括本部長・鈴木誠さん「今ちょうど新茶シーズンで(種類も)非常に多くなっていますけれども、ここ最近の傾向は若い人も、非常に日本茶がお客様多く手にとられる」

おうち時間が増え、日本茶をゆっくり楽しむ若い人も増えているといいます。また、近年はペットボトルのお茶も種類が増えていて、キリンが発売したカフェインゼロの「生茶」は、若い女性を中心に売り上げが伸びているということです。

お茶は幅広い世代に愛されています。こうした中、注目の研究結果が、今月明らかになりました。

京都府立医科大学大学院の松田修教授らの研究グループは、緑茶、ほうじ茶、紅茶に含まれる「カテキン類」が、変異型ではない従来型の新型コロナウイルスの感染能力を低下させることを確認したと発表しました。

試験管に健康な人のだ液と新型コロナウイルスを入れた上で、お茶を加えたところ、10秒後にウイルスの感染力が100分の1以下になったといいます。感染予防や治療への効果は薄いものの、感染した人がお茶を飲むと、だ液の中のウイルスが弱まり、飛まつ感染のリスクを下げる可能性があるということです。

効果的だという飲み方は、松田教授によると「ほっぺの周りとか、舌の下とか、全体に10秒間くらい行きわたらせてから、飲む方が効果が高い」ということです

緊急事態宣言の解除で、飲食店などでお酒を飲む機会も出てきます。松田教授はマスクを外したあとにまずは、お茶の「含み飲み」をすることで、飲食店での飛まつ感染のリスクを下げる可能性もあると話します。

    ◇

今後ますます注目されそうなお茶ですが、手軽に楽しめる道具が続々と登場しています。

銀座ロフトチーフ・中山真里奈さんは「今ですと、このようなボトルタイプの商品が人気となっております」と話しています。

使い方は簡単です。フィルターに茶葉を入れて、フタをしめたら、ボトルの上下を反転させ、反対側からお湯かお水を注ぎます。本体をひねるとフィルターの穴が開閉し、茶葉とお茶がセパレートされ、自分好みの濃さをキープします。ティーポットとカップの機能がひとつになったアイデア商品です。

銀座ロフトチーフ・中山真里奈さんによると「幅広い年齢層が(手に)とられているなと。前年の売り上げの1.5倍から2倍になっております」ということです。

    ◇

お茶の新しい楽しみ方も出てきています。キューブ1粒をグラスに入れ、水かお湯で溶かすだけという、日本コカ・コーラ社の新商品です。フリーズドライ製法でおいしさを閉じ込めたという、新しいカタチの「お茶」です。

開発のきっかけは、自社が行ったアンケートで、実に7割以上の人が急須やティーポットを洗うのが面倒だと答えたことです。従来のティーパックのように個包装ではないため、ゴミの削減にもつながるということです。