東京オリンピックを巡り、揺れる町があります。オリンピックサーフィン会場の千葉県・一宮町です。来月２５日から４日間の日程で、競技が行われる予定です。

一宮町では、組織委員会主催で「サーフィンフェスティバル」というイベントが開かれるというのですが─。

日本サーフィン連盟・千葉東支部長
「左側に見えるのがフェス会場」
「『フェスやる』ということくらいしか（情報が）入ってこなくて、アーティストが来るとか詳細が僕たちのところには届かない」

２０１９年、別の会場で撮影されたサーフィンフェスの様子では、ライブステージが設置され、大勢の観客が集まっていました。

波の高さや天候条件によっては、サーフィンは競技ができません。そのような中でも、観客が楽しめるように、通常の大会では、音楽ライブや酒を含む飲食ができるフェスが、開催されるといいます。

サーフィン会場は、収容人数が６０００人のため、定員５０％とすると、最大３０００人の観客が来場します。町の人が心配するのは、フェスでの盛り上がりです。

一宮町民
「コロナのときですから、大丈夫かな。ちょっと不安はあります」「フェスとなれば、かなり声とか出たりするので、感染対策が大事かなと」

このような声が聞かれました。

組織委員会からは、フェスの内容や、開催の有無について、連絡がないといいます。

日本サーフィン連盟・千葉東支部長
「一言で『フェス』って聞くと、どんちゃんやってるようなイメージしかないので、『フェスといってもこういう感じです』と発表あればみんな少し落ち着くのかな」

一宮町の町長は─。

一宮町・馬淵昌也町長
「会場内は組織委員会の専権。私どもは関与できない。（フェスを）やるのであれば、感染拡大防止を十分確保して、そこからは、一切新しい感染者が出ない、というふうにやっていただければ」

武藤事務総長は２４日、フェスは予定通り開催するとした一方で、会場では飲食のみに限り、アルコールの提供はしない、と明らかにしました。

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観客を巡る悩みは、都内のホテルでもありました。

ホテル担当者
「ここから見えるスカイツリーのビュー（景色）が大変人気です」

４年前にオープンした、都内のホテルです。オリンピックでの外国人観光客を狙い、客室のコンセントやシャワーも海外仕様にしました。

ホテル担当者
「特に海外からのインバウンドのお客様も増えるタイミングで、オリンピックの与える経済効果は非常に期待していた」

しかし、コロナで状況は一変しました。去年５月から１年以上にわたり、休業を余儀なくされ、さらに、海外からの観客受け入れ断念が決定されました。

休業中のホテル担当者
「落胆する気持ちは非常に大きいですね」

ホテルは来月、営業を再開する予定ですが─。

休業中のホテル担当者
「やはり、国内のマーケットをしっかり取っていかないといけない」

国内の若い世代をターゲットにしたこともあり、予約数は戻りつつあるといいます。

６月２４日『ｎｅｗｓ　ｚｅｒｏ』より。