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仏教界から…6色ステッカーで多様性を応援

2021年6月29日 4:40
仏教界から…6色ステッカーで多様性を応援

LGBTQ=性的マイノリティーなど、多様な生き方を応援する意思を表す「ステッカー」。真ん中には、合わせられた人の手が描かれています。仏教団体などがつくる全国組織が制作したこのステッカーをデザインした僧侶に、込められた思いを聞きました。

僧侶・西村宏堂さん「絶対にLGBTQの人っているので、葬儀とかお墓とか、家族に伝えるってことは悩まれると思う、もし言ってない場合は。だから、お寺に貼ってあることによって『(自分がLGBTQであることを)ここなら言っていいのかな』って思ってくださる方がいると思います」

今年、仏教団体などがつくる全国組織が、LGBTQに寄り添う姿勢を示すため、ステッカーを制作しました。

デザインしたのは西村宏堂さん。西村さんは僧侶であり、世界で活躍するメイクアップアーティストでもあります。また、LGBTQの当事者として講演などを通じて様々な発信をしています。

ステッカーのデザインは、性の多様性を象徴する6色のレインボー。そして“合掌”の形は「人種などにかかわらず、すべての人が同じように影を落とす」という意味を込め、影の黒い色で表されています。

このステッカーを発行した全日本仏教会によりますと、お寺などに貼ることでLGBTQなどの人たちが安心して相談できる場になり、「ありのままでいい」ということを伝えるために作られました。その根底には、「すべての人が平等に救われる」という仏教の教えがあるといいます。

世界的に6月は「プライド月間」と呼ばれ、LGBTQの権利について伝える様々な活動が行われています。

西村宏堂さん「世界では人生の、生活の根底、大黒柱みたいなところに宗教がある国ってたくさんあると思う。宗教だからこそ世界に届けられると思っている」

「仏教が、性の多様性だけでなく、すべての人の個性やその人らしさを尊重する存在であることを伝えたい」と話す西村さん。

このステッカーは、全日本仏教会のホームページから入手できるということです。