自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐり、東京地検特捜部が派閥事務所を捜索した事件で、安倍派が、選挙を控えた参議院議員には、パーティー券収入の全額をキックバックしていたとみられることが、関係者への取材でわかりました。

特捜部は、安倍派の「清和政策研究会」と二階派の「志帥会」の事務所に対し、政治資金規正法違反の疑いで家宅捜索を行いました。

安倍派では、所属議員の大半が収支報告書への記載のないキックバックを受け取ったとみられることがわかっていますが、その後の関係者への取材で、改選を控えた年の参議院議員は、ノルマ超過分だけではなく、パーティー券収入の全額を、派閥側がキックバックしていたとみられることがわかりました。

衆議院議員と違い選挙のタイミングが決まっている参議院議員のみへの措置だったとみられます。

特捜部は安倍派の事務総長経験者など複数の幹部に週末にかけて任意の事情聴取をし、さらに実態を詳しく調べるものとみられます。