“ノーベル賞の登竜門”引用栄誉賞 日本から3人が受賞 ノーベル賞発表へ期待高まる
ノーベル賞の登竜門とも呼ばれるイギリスの学術情報会社「クラリベイト・アナリティクス」が出す「引用栄誉賞」の受賞者が発表されました。
「引用栄誉賞」は毎年、クラリベイト社が学術論文の引用回数などをもとに分析を行い、ノーベル賞クラスの優れた研究実績や研究者を表彰しているもので、日本からは今年、医学・生理学の分野で長谷川成人さん、物理学の分野で谷口尚さん、渡辺賢司さんの3人が選ばれました。
東京都医学総合研究所の分野長を務める長谷川さんは、筋肉が少しずつ動かなくなる難病・ALSなどの神経変性疾患の進行につながるタンパク質を特定し、2006年に論文を発表してから毎年、高い引用数を推移していることなどを受け、今回の受賞に至ったということです。
長谷川さんは「今後はALSやアルツハイマーなどを含む神経変性疾患の治療法の開発に尽力したい」としています。
国立研究開発法人の谷口さんと渡辺さんは「六方晶窒化ホウ素」と呼ばれる物質の結晶を高純度化する技術を開発し、多くの研究者の研究促進につながった功績が高く評価されたということです。
これまでに「引用栄誉賞」を受賞した64人の研究者が実際にノーベル賞を受賞していて、来月3日から始まるノーベル賞の発表に向けて期待が高まっています。