副知事「盛り土の工法は不適切」熱海土石流
大規模な土石流が起きた静岡県熱海市の現場では、懸命な救助活動が続いています。一方、土石流の最上部にあった「盛り土」について、静岡県が新たな事実を明らかにしました。
静岡県熱海市で大規模な土石流が発生して5日目。この日も雨が降る中、警察や消防など1700人態勢で救助活動が行われました。7日午後5時時点で、亡くなった人は7人、安否がわからない人は25人となっています。
一方、問題となっているのが、土石流の最上部にあった盛り土。2010年、崩落した「盛り土」周辺を不動産業者が撮影した映像では、このときすでに階段状に整地されている様子が映っています。
7日、難波副知事はこの「盛り土」について、排水溝や土砂の流出を防ぐ「えん堤」が十分に設置されていなかったとして、次のように述べました。
難波副知事「個人的な見解として、この工法は不適切だったと思います」
盛り土にはプラスチック片などの産業廃棄物もまざっていたということです。
さらに副知事は盛り土をめぐり、県や熱海市が工事の中止や指導を繰り返し行っていたことを明らかにしました。
難波副知事「適正に行為がされていないということは間違いない」
また県は、当時の事業者が盛り土を3万6641立方メートルで申請していましたが、実際には5万4000立方メートルを盛り土していたとみて調査を進めています。